14円安と比較的に無難に始まった日経平均株価でしたが、その後は調整局面から抜け出せず、後場には一時152円安まで下げ幅が拡大して、結局139.02円、1.57%の下げで終りました。
決算発表を前に、様子見の姿勢が強いことに加えて、週末であることも影響したようですが、何といっても円高の影響が大きかったと思われます。対ドルの円レートは96円台後半まで強まりました。もちろん対ユーロでも大幅円高です。
そのため、代表的な円高メリット株である紙・パルプが東証33業種の中で最も上昇しました。
アジア市場はまちまちの動きで、日経平均株価の低迷が目立ちます。
現在(午後4時)、GLOBEXではダウ平均、ナスダックとも下げています。ただし、3月の耐久財受注や新築住宅販売件数などの発表を控えて、動向の見通しは難しいところです。
ところで、順調な株式市場の上昇を経験してきているため、市場の調整があると、気分的に重くなりがちです。しかし、心配することはあるまいと考えています。
もし、経済の悪化など重大な局面の変化があるのであれば、株式市場は電力・ガス、医薬品、食品といったディフェンシブ株を高く評価する傾向が強まります。ところが、今日はそれらのセクターの株価は停滞しました。
一方、好調だったのは、すでに指摘しましたが、円高による恩恵を受ける紙。パルプや、円高の影響とは直接関係の薄い銀行などでした。重要なのは、これらの分野が景気の動向に対して非常に敏感なセクターだということです。
つまり、日経平均株価は9000円の壁に撥ね返されたため、再度チャレンジするためのエネルギーを蓄えていると考えるべきだと思います。人気ブログランキングへ
