ブログのアンケートで、中国に出荷在庫統計はあるのかというご質問をいただきました。
結論なのですが、ないと見ています。全国レベルで網羅性の高い信頼できるものが存在しないという意味です。
もちろん私は中国の専門家ではなく、統計の体系を完全に把握しているわけでもありません。
ただ、考えてみれば生産統計とは異なり、出荷在庫統計は、国家が物の流通を的確に把握していない限り作成することはできません。
中国、正確には中華人民共和国の建国は第2次世界大戦後の1949年。戦後の混乱期もあって、統計の整備を完璧にするだけの十分な時間があったわけではありません。国土は広く、人は多く、しかもチベットやウイグル自治区のような地域を抱えていて、全国レベルで質の高い統計を作成するのは至難の業だと考えています。
したがって、生産統計はともかくとして、出荷・在庫統計は、仮に存在したとしても、単純に信頼して利用するわけにはいかないでしょう。
そういえば、米国の経済統計を見ると、生産統計はFRB、出荷在庫統計は商務省と出所が異なっています。確認したわけではありませんが、この理由も同じような歴史的な背景があるのかも知れません。
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