強いマーケットでした。日経平均株価は204.67円、2.09%高の9991.49円で大引けを迎えました。10,000円まであと一息。日経先物は一足先に10,000円の大台を達成しました。
東証33業種のうち31業種が上昇、しかも13業種の上げ幅が2%を超えていますから、底上げという感じでした。個人的な感覚なのですが、後場に入ってからの急速な上げは、特別な理由があったというより、10,000円という目標に向かって吸い寄せられていったようでした。
ただ、冷静に見れば、開け前の機械受注動向の内容が必ずしも悪いものではなかったことはすでにご報告したとおりです。対ドル円レートが円安方向に動いたことも相場を支えました。
またアジアの株式市場が、原油価格の上昇による資源エネルギー関連株の上昇を主な理由として上昇しています。特に香港、韓国、インド、シンガポールの上昇が目立ちます。その中では、日経平均株価の上昇が決して突出しているわけではありませんから、10,000円を目指した特別なエネルギーが相場を牽引したと見るのは適切ではないのかもしれません。
さらに、香港の日刊紙が、5月の中国鉱工業生産が8.9%増と市場予想(7.7%増)を大きく上回ったと報じたことが話題になりました。ただし、この数字の公表は12日ですから信憑性は不明です。ただし、香港市場は4%以上の大幅上昇となっていますから、かなりのインパクトがあったと推測します。
現在(午後8時)のGLOBEXですが、ダウ、ナスダックともに上げています。ダウで110ドル、ナスダックで15ドルとかなり大幅です。時間を追って上げ幅は拡大しています。
米国ではこれから4月の貿易収支の発表があるほか、ベージュブックと呼ばれる地区連銀経済報告、5月の財政収支などが続きます。
グローバルな株価上昇で明るい雰囲気に包まれてはいるのですが、大幅上昇に続く明日の日経平均株価の動向判断はかなり難しいような気がします。
大台達成感、短期的な過熱感を示す指標、中期的に見た割安感が複雑に交錯するためです。
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