米国株式市場の大幅続落に影響され、47円安で始った日経平均株価ですが、ザラバで大きく切り返して87.97円、0.9%高で終えました。
東証33業種のうち、26セクターが上げており、明確な相場の流れが見えません。個別銘柄の動向が大きく影響しているようです。
上昇率トップはゴムですが、ブリヂストンが33年ぶりに国内にタイヤ工場を新設したことが評価されたことが大きいと思われます。また、ダンロップが三菱自動車の電気自動車にタイヤを納入することから、住友ゴム工業も大きく上昇しました。上昇率2位の繊維では、主力樹脂であるポリカーボネートが急回復している帝人の上昇が目立ちました。
一方、下落率トップは情報通信でしたが、株価急騰後の利益確定売りが続くヤフーの影響が大きかったと見られます。
市場全体が上昇した背景には、これらの個別要因に加えて、ザラバで対ドル円レートが多少円安方向に振れた影響が大きかったと考えています。
アジア市場全体が停滞する中では、日経平均株価の上昇が一段と目立ちます。前日に世界の主要通貨の中で円だけが突出して強かった反動が、このような相場展開に結びついたのでしょう。
現在(午後8時30分)GLOBEXではダウ、ナスダックとも小動きです。ダウは13ドルほど上げてはいるものの、上げ幅は縮小基調です。
5月の消費者物価指数や1-3月期の経常収支の発表に加えて、ワシントンにおけるバーナンキFRB議長の講演を控えており、今日の株式市場動向が大きく動く可能性もあります。
明日の日経平均株価はこの米国株式市場の動向に大きく影響されますが、現在対ドル円レートが再び円高方向に動いていることが気がかりです。
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