今日の株式市場を振り返る 7月6日

スケアクロウさん
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 円高に振り回された一日でした。

 77円安で始った日経平均株価は、対ドル円レートが急速に円高に動いたのと軌を一にして、前場の引け前には一時165円安まで下げ幅を拡大しました。後場に入って下げ止まったものの停滞基調は変わらず135.20円、1.38%の下落で終えました。  

 対ドル円レートの動きを15分足でみると、前場での急速な円高の進行、後場での円の高止まり、そして大引けにかけて再度の円高の動きなど、日経平均株価とほとんど同じ動きになっています。

 電力・ガス、医薬品などのディフェンシブなセクターが上昇していることから、円高が市場心理を大きく冷やしたことがうかがわれます。

 なぜ市場心理はそんなに冷え込んでしまったのか? 対ドル円高の背景に理由があると考えています。先週の米国の雇用統計に示された経済の基調への不安、連邦最高裁判所が資産継承を承認したと伝えられるGMの今後の展開にかかわる不安、決算期入りで企業の業績動向と今後の見通しに対する不安などなど・・・

 したがって、円高というより米ドルの信認に対する不安なのだろうと個人的には考えています。となると、単純に円安方向への反転が期待しにくいため、今後の展開にも十分警戒する必要がありそうです。

 アジアの株式市場は上海と韓国を除いて下げています。特にインドが6%を超える大幅な下げとなりました。そのほか、香港とシンガポールも日経平均株価の下落率を上回って下げています。

 現在(午後8時)シカゴのGLOBEXではダウ、ナスダックともにかなり大きく下げています。ダウで89ドル、ナスダックで14.25ポイントの下落となっています。

 これから6月のISM非製造業景況指数の発表が予定されています。コンセンサスは46.0と前月から2ポイントの改善を見ていますが、雇用と消費の弱さもあり油断はできません。

 明日の日経平均株価は、これから始まる米国の株式市場の展開に加えて、対ドル円レートの動向が非常に気がかりな状況になっています。

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