日経平均株価は227.04円、2.35%と大きく下落しました。前場は期待を下回った5月の機械受注、後場は急速に進行した対ドル円高の動きがマーケットを主導したようなイメージで見ています。
5月の機械受注は、船舶と電力を除いた民需で前月比3.0%減少しました。コンセンサス予想は2%程度の増加でした。ただし、そのコンセンサスが6%の増加から5%の減少まで広く分散していたこともあって、たしかに株式市場は失望したようには見えますが、ひどいショックを受けたようには感じられませんでした。
機械受注の中身を見ても、製造業は5.4%と堅調に増加しています。
後場には対ドル円高が急速に進行しました。それに呼応するように日経平均株価が下落しています。
一日を通して見ると、対ドル円高の影響が大きかったと考えています。機械受注にしても、発表された数字そのもの以上に、円高による企業収益の悪化が設備投資を冷え込ませる懸念が意識されたような気がします。
5.5%と大きく下落したホンダの株価に為替の影響の大きさが示唆されているように思います。
アジア市場はインドネシアを除いて軟調でした。ただし、インドと日本のみが2%を越える突出した下落となっていて、その他の市場は小幅な下げにとどまっています。
現在(午後8時20分)GLOBEXではダウ、ナスダックとも僅かに上昇してはいるのですが、時間とともに上げ幅は縮小しており、今にも下落に転じそうな気配です。
今日の米国は5月の消費者信用残高を除いて重要な指標はありませんが、ドルの推移から目を離せそうもありません。政府関係者からドル安を容認するような発言も出ているようで、円高というよりドル価値の下落が問題なのだと思います。基軸通貨の役割を果たすのは荷が重過ぎるのでしょうかね。
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