前場と後場で雰囲気がガラっと変わる変化の大きい一日でした。
米国株式市場の上昇から、124円高で寄り付いた日経平均株価はすぐに220円高まで上げ幅を拡大して、前場は好調のままに推移しました。ところが後場に入ると一転して調整局面に入り74.91円、0.81%高で大引けとなりました。
3日続伸とはいえ、決して強さは感じられませんでした。
後場に入っての調整はいくつかの複合要因によるものだと思います。
一つは、中国の4-6月GDPが前年同期比で7.9%と市場の予想の範囲内であったこと。おそらく、株式市場はそれ以上のサプライズを期待していたように見えます。前場の株価が好調さを維持したのは、このサプライズ期待が大きかったと見ています。
二つ目は、米国のノンバンクCITグループの経営破たん。銀行、保険などの金融セクターの株価を低迷させました。
そして3つ目は対ドル円高が進行したことです。
アジア市場は、上海、インド、インドネシアを除いて上昇しています。ただし、前日の米国市場が3%を上回る上げとなったのに対して、アジアは全体として上げも下げも小幅にとどまっています。
シカゴのGLOBEXではダウが上げ、ナスダックが下げています。ダウは22ドル高で上げ幅は拡大しているようです。ナスダックは6ポイント安。下げ幅が若干拡がっています。
JPモルガン・チェースの4-6月期の利益がアナリスト予想を大きく上回ったことが話題になっています。しかし、CITグループの問題が水を差した格好で、ダウの上昇も限定的になっているもようです。
これからIBM、グーグルなど注目企業の決算が続きます。加えて、7月12日までの週の新規失業保険申請件数、7月のフィラデルフィア連銀景況指数、全米住宅建築業者協会(NAHB)による7月の住宅価格指数など注目指標の発表が予定されています。
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