米国株式市場を振り返る 8月7日

スケアクロウさん
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 雇用統計に押し上げられて、ダウ平均株は113.81ドル、1.23%と大きく上昇しました。

7月の非農業部門雇用者数の減少は24万7千人にとどまり、前月の44万3千人から大幅に縮小しました。コンセンサスであった32万5千人を大きく下回り、株式市場を驚かせました。

 またAIGの四半期決算が、ほぼ2年ぶりに黒字転換したことも、株式市場のセンチメントを一段と明るいものにしたようです。株価は20.4%上昇しました。

 というわけで、良いことづくめの米国株式市場に見えるのですが、実は気になる点もあります。

 個人的な印象ですが、雇用統計発表後のザラバの展開は、意外に思えるほど重い動きでした。

 もちろん、上昇基調は続き、午後1時半近くには180ドルを上回る上げ幅に達するのですが、その後は一転して下落します。

 原油価格が調整したこともあって、エネルギー関連株が軟調になったことが背景にあると見ています。エクソンモービルの株価推移が、それを物語っています。

 雇用統計に支えられた株式市場の上昇圧力が、午後1時半以降は、エネルギー関連株の調整圧力に負けてしまったということです。

 今後、株式市場をさらに上昇させるインパクトのある重要な経済指標が視野に入っているわけではありません。これまで株価上昇の原動力となってきた決算による「利益サプライズ」の効果もかなり期待しにくくなってきました。来週は小売関連の決算が多く、むしろ不安のほうが大きい状況です。

 となれば、一時的な株式市場の調整も念頭に置いておいたほうが良いような気がします。ただし、あくまで「一時的」です。中期的な上昇トレンドは維持されると考えています。

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