膠着状態にあるマーケットを「上値が重い」と見るか、それとも「底堅い」と見るのか---判断の分かれるところですが、私は意外に下がらないことに注目しています。
13円高で寄り付いた日経平均株価は、20.87円、0.21%高で大引けとなりました。その差は僅か8円弱。前場は上下がありましたが、後場は動きが止まってしまったように見えました。
先週金曜日の米国株式市場が上昇したことに加えて、7-9月期GDPがコンセンサスを上回る伸びを見せたことから、寄り付き後しばらくは堅調な動きを見せたのですが、9時半ごろからは下落基調となり10時近くには44円安となりました。対ドル円レートが急速に円高方向へ振れたことが大きく影響したようです。
その後、為替が円安方向に戻るとともに、徐々にマーケットも回復に転じました。後場は40円程度の狭い範囲ので値動きにとどまり、そのまま終了しました。対ドル円レートも目立った動きを見せていません。
企業の大型増資が相次いでいることで、マーケットの需給悪化が懸念されていることに加えて、GDPデフレーターが大きく下落したことからデフレ懸念が拡がったようです。
しかし、このような悪いニュースが多い割には、マーケットが意外に下げなかったという印象を持っています。もっとも、ファーストリテイリング1社でマーケットを35円近く押し上げていますから、それがなければ下落したはずですが、それでも健闘しているという感じが残ります。
アジア市場は好調に上げています。上海(+2.7%)、シンガポール(+2.1%)の大幅な上昇が目立ちます。
GLOBEXでは、ダウ(+67ドル)、ナスダック(+11.75ポイント)とも好調に推移しています。今日は、10月の小売売上高、11月のニューヨーク連銀製造業景気指数、そして9月の企業在庫と続きます。小売統計に注目が集まっています。
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