今日の株式市場を振り返る 12月11日

スケアクロウさん
スケアクロウさん
 後場の急騰で大幅上昇となったのですが、冷静に見れば、前日の反動の影響も大きく、油断は禁物という印象です。

 95円高で寄り付いた日経平均株価は、前場では一時53円高まで上げ幅を縮小する停滞気味の推移でした。ところが、後場になると基調が一変して上昇基調となり、245.05円、2.48%の大幅高での大引けとなりました。



 牽引役は為替。ドル円、クロス円ともに大幅に円安方向に振れたことから、円安メリット・セクターが株価上昇率の上位に顔を並べています。



 特にハイテク関連の好調さが目立ちました。京セラの後場の動きが今日のマーケットの状況を物語っているように見えます。



 一方で、昨日はパフォーマンスのトップとなったディフェンシブの代表である電力・ガスが、今日は最下位。マーケットの心理が一挙に明るくなったことを窺わせます。

 しかし、この1週間の日経平均株価の推移をみると、今日の大幅な上昇のかなりの部分が、昨日の下落の反動であるように思われます。



 となれば、今後の趨勢的な円安への流れが必ずしも明確になっているわけではないですがら、過度な楽観は控えるべきだと考えています。

 今日の円安は、中国の11月の鉱工業生産など好調な経済指標の影響でクロス円が強かったことによるという指摘が多かったようです。

 ただ、上海市場(-0.21%)は下落しています。アジア市場は全体的には堅調で、台湾(+1.53%)、インドネシア(+1.06%)の好調さが目を引きます。

 欧州はマチマチですが、上げ優勢です。ドイツ(DAX)、英国(FTSE)が1%内外の上昇率となっています。下げているのは、ベルギー、オランダ、フランスです。ベルギーの下げ幅が1.55%と大きいのが多少気になります。

 GLOBEXでは、ダウ(+53ドル)、ナスダック(+8ポイント)と堅調です。上げ幅は時間の経過とともに拡がっているようです。

 今日は11月の輸入物価指数と小売売上高、12月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値、そして10月の企業在庫など重要な経済指標の発表が続きます。大きく株価の足を引っ張るような指標が出てくることは想定していませんが、小売売上高とミシガン大学の指数から目を離さないようにしておこうと思っています。 

 追伸:今朝はご迷惑をおかけしました。医者から軽度の肺炎かもと言われておとなしくしていました。ただの気管支炎だったようです。

皆様のクリックがスケアクロウ投資経済研究所一同にとって何よりの励みになっています。「ブログランキング」のマークをクリックしていただけるとランキングのポイントになります。ご協力をよろしくお願いいたします。

                     

本文中に使用しているデータやグラフ類は主にここに掲げる各社の公表しているものに大変お世話になっております:経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN Money、MSN Money、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、外為どっとコム  

 
スケアクロウさんのブログ一覧