2010年の株式市場を考える・・・年後半の失速に警戒を!

スケアクロウさん
スケアクロウさん
 たとえ鬼に笑われようとも、来年の株式市場の展開を思い描く時期になりました。

 そこで、株式市場の動きと連動性の高い鉱工業在庫循環モメンタムを使って、マーケットの大まかな流れを予想してみようと思います。

 在庫循環モメンタムを構成する出荷数量、出荷価格、在庫数量、在庫価格が最新の実績である10月以降、大きく変動しないという前提で、2010年12月までを描くと、このような姿になります。ワクで囲ったところが予想の部分です。



 在庫循環モメンタムの説明に関しては、12月12日に投稿した「在庫循環概念図」をご参照ください。

 その鉱工業在庫循環モメンタムの最近の動きの部分を拡大すると、次のようになります。



 そして、出荷価格(=産出価格)、在庫価格(≒原材料購入価格≒投入価格)の動きはこのようになります。



 それでは、ここからどのようなことが読み取れるのでしょうか?

鉱工業在庫循環モメンタムは1月で止まるが、5月までは高い水準にとどまる。そのため、5月の数字が発表される6月あたりまでは、モメンタムに連動して、マーケットも堅調に推移する可能性が高い。

6月を過ぎると、在庫循環モメンタムの下落とともに、景気の頭打ちが意識されるようになる。そのため、マーケットに調整色が強まることが懸念される。

話題のデフレですが、すでに最悪の局面は脱出していて、4月ごろまでには、産出価格、投入価格とも前年同月比でみた減少率が急速に縮小する。

ただし、5月以降は産出価格、投入価格とも前年同月比の改善は僅かになる。

 以上のような展開が予想されるため、年前半に期待される投資機会を逃さないようにすると同時に、年後半に懸念される調整局面の警戒したいと考えています。

 確かに、年後半になると緊急経済対策の効果が薄れてくる可能性が高いですから、注意するに越したことはないようです。

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