世界が「日本人」を考えた

AAI Fundさん
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1000年に1度という大地震・津波と原発事故。歴史上例がない災いに「我慢」の精神で立ち向かう日本人。4月18日にはトヨタ自動車が東日本大震災の影響で停止していた車両生産を再開し、これで国内の主な自動車メーカーがほぼ5週間ぶりに全工場での生産再開にこぎ着けるなど、日本人は困難にもひるまず復興への道を歩んでいる。東と西、伝統と超近代が交錯する日本とは何か。今、世界の知識人たちはかき立てられたように日本を論じている。(SANKEI EXPRESS)


文明鍛えた自然の猛威


 東日本大震災は、日本や日本人の特性を世界に強く印象付けた。それは3月11日の地震発生直後にフランスの政治学者ドミニク・モイジ氏が言った「自然が挑戦する日本」「破壊と復興」を繰り返す日本の特殊性だ。

 モイジ氏は繰り返し訪れる破壊を乗り越える力に、「西欧文明にはない集団的な規律、運命とそれへの抵抗、他者への配慮を合わせたユニークな遺伝子配列を日本人は持つのか」と驚いている。唯一の被爆国であり戦争の壊滅の末に、よみがえった日本、先進技術を誇りながらも自然の猛威にさらされる日本を神秘性を持って見つめる。大きな影響力を持つ英経済コラムニストのマーティン・ウルフ氏は「悲劇に鍛えられた文明があるとすれば、それは日本だ。日本人は(悲劇を)乗り越える」と書いた。

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