東京ガスの岡本毅社長は28日の記者会見で、東京ガス傘下の電力供給会社「扇島パワー」のガスタービン発電所(横浜市鶴見区)に対し、東京電力から発電設備の増設を要請されていることを明らかにした。東ガスは今後、東電との協議で増設に合意すれば早期に着工する方針。
東ガスによれば、増設する場合の「3号機」の発電出力は40万7100キロワット。既に敷地は手当てされており、設備投資額は約100億円になる見込み。
東電福島第1原子力発電所事故に伴い、東電管内で中期的にも電力不足が懸念されることから、震災直後に東電から増設の可能性を検討する協議の打診があったという。
今後の協議次第では、建設費用の一部を東電側が負担する可能性もある。
扇島パワーは2003年8月に東ガス75%、昭和シェル石油25%の出資で立ち上げた。LNG(液化天然ガス)を使ったガスタービン・コンバインドサイクル発電2基を保有し、総発電出力は81万4200キロワット。