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swq*k3*8さん
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市場、リスク選好強まる 米緩和継続期待でドル安加速 
 金融市場で高金利通貨や金、原油、株式など比較的リスクの高い商品へ投資マネーの流入が続くとの見方が強まってきた。米連邦準備理事会(FRB)が4月27日に量的緩和第2弾(QE2)の6月末終了を決めたものの、金融緩和姿勢を今後も続けるとの方針が確認されたためだ。超低金利が続くと見られる米ドルの下落が加速し、流れ出るマネーが投資家のリスク選好を後押ししている。ただ、一部には過熱感も出ており、相場の乱高下を警戒する声も出ている。

 4月29日のニューヨーク市場で、ドルは全面安となった。対オーストラリアドルでは1豪ドル=1.09ドル台と1983年の変動相場制移行後の最安値を更新。対スイスフランでも最安値をつけたほか、対ユーロでも1年4カ月ぶりの安値圏だ。通貨の総合的な実力を示す実効為替レートの「日経通貨インデックス」(2008年=100)でドル指数は今年3月1日以降、3%強下落し、現行基準でさかのぼれる95年以降で最安値となった。



 27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)直後のロイター通信の調査で、米市場の有力投資銀行17社のうち、15社が「年内の米利上げはない」と予想。事実上のゼロ金利継続の見方が、ドル売り安心感を生んでいる。



 ガイトナー米財務長官やバーナンキFRB議長は「強いドルは我が国の国益」と発言しているが、市場の反応は限定的。ドル安は米国の雇用創出や輸出競争力などの面からメリットが大きいため「米当局は本音ではドル安を容認する可能性が高い」(SMBC日興証券の野地慎シニア債券為替ストラテジスト)との声が多い。実際、株価上昇を後押しする形となっており、ダウ工業株30種平均は29日に2年11カ月ぶりの高値を付けている。



 ドル下落に伴って、代替資産と言われる金や、原油などの上昇も加速してきた。金のニューヨーク先物は29日に一時1トロイオンス1569ドル台と3日連続で最高値を更新。「1600ドルまで上がっても不思議でない」(マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表取締役)との声もある。



 原油のニューヨーク先物も29日、2年7カ月ぶりの高値を付けた。同市場の大口投資家の買越残高は3月から25万枚前後と過去最高水準で、投資意欲は衰えていない。



 もっとも、急激な上昇に対する警戒感は出ている。「豪ドルなどは行き過ぎ感から調整される可能性もある」(三菱東京UFJ銀行の内田稔シニアアナリスト)。金とともに上昇してきたロンドン市場の銅先物相場は3月以降、調整色を強めてきた。投機マネーの影響が大きい金や原油と異なり、非鉄金属は新興国を中心とする実需に左右されやすいためだ。中国などの金融引き締めで、今後の需要動向への不安感が上値を重くしている。

 

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