がんの新しい治療方法として期待が高まる「がんペプチドワクチン」について、膵(すい)がんに対する最終段階(第2・3相)の臨床試験(治験)が行われ、有効性が確認できなかったとの結果が出た。治験を主導した創薬ベンチャー、オンコセラピー・サイエンス(川崎市、角田卓也社長)が先月28日、発表した。世界初の可能性を持つ医薬品の誕生が期待されたが、治療効果を科学的データで裏付ける難しさが浮き彫りになった。同社は今後、新しいワクチンの開発にシフトし、近く膵がんに対する別の治験(第3相)を開始する。
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オンコ社によると、今回の治験は平成21年1月から昨年12月にかけて、全国25の医療機関で実施。進行した膵がん患者計153人を、(1)同ワクチンと抗がん剤の組み合わせ(2)抗がん剤単独-の2グループに分けて投与。延命効果の差を調べたが、集積されたデータからは両グループに顕著な差は見られなかった。
膵がんは発見から1年後の生存率は3割弱で、人口動態調査によると、22年の膵がんによる死者は約2万8千人に上る。
有効な治療薬が他のがんに比べ少ないため、治験の結果に期待が集まっていた。
角田社長は「結果は残念だが、引き続き日本発のがん治療薬を目指して努力したい」と話しており、同社は膵がんに対する別の治験(第3相)を始める。
今回結果が見られなかった治験が、がんの周囲の血管細胞を標的にしたワクチンを使用したのに対し、次の治験ではゲノム(全遺伝情報)解析によって作られた、がん細胞を直接たたくワクチンを含めて投与する。
この新しいワクチンの治験は抗がん剤が効かなかった膵がん患者を対象に、和歌山県立医科大をはじめとする全国40の医療機関で実施する。
治験に先立つ臨床研究を23年までの3年間実施した千葉徳洲会病院の浅原新吾副院長によると、「約30人にワクチンを投与して、かなりの延命効果がみられた」という。
一方、がんペプチドワクチンを使用した治験は、食道、胆道、膀胱(ぼうこう)、胃の各がんを対象に実施しており、和歌山県立医科大ではさらに、手術後の膵がん患者を対象とした治験も行われる予定。
がんペプチドワクチンの治療薬は、承認されれば世界初となる見通しだ。日本が研究レベルで世界をリードしており、患者会のNPO法人パンキャンジャパンの真島喜幸理事も、「絶望のふちにある患者や家族にとって大きな光明となる」と新治験薬の開発に希望を抱いている。
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