岸谷五朗(47)・寺脇康文(50)が主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」の新作「海盗セブン」が3月8日、開幕する。この世に盗めないものなどない7人の大怪盗を描いた冒険活劇で、歌やダンスもふんだんに盛り込まれる予定だ。2度目の地球ゴージャス出演となる三浦春馬(21)は、「必ず楽しませることを約束します」とパワフルなカンパニーで汗を流す。
■気持ちに余裕 稽古楽しむ
2009年の地球ゴージャス公演「星の大地に降る涙」で初舞台を踏んだ三浦。「右も左も分からない状態で、与えられたことをやるのに必死でした」と当時を振り返るが、ドラマ、映画と経験を積み重ねて臨む今回は「必死は必死ですが、気持ちに少し余裕が出て五朗さんの演出の仕方や他の出演者のお芝居を見たりしています」と“経験者”として周囲に気を配る。
岸谷、寺脇に加え、大地真央(56)、森公美子(52)、小野武彦(69)ら共演陣も豪華だ。稽古中だったバレンタインデーには、大地から役名入りオリジナルチョコレートを、森から手作りのくじ入りチョコレートをもらった。「大地さんはとてもキュート。凛としていながら柔らかい空気のチャーミングな方です。モリクミさんは手料理がすごくて。出演者とスタッフの分の鶏の煮物はおいしかった」とうれしそうに語る。通常の舞台ではなかなかない2カ月間という長期の稽古を目いっぱい楽しんでいる様子だ。
■前回の自分を超える
「皆が笑いの歯車になっている。すがすがしいほどばかばかしい世界をめざしています」という「海盗セブン」は、とにかくエンターテインメント性にこだわった作品。細かいストーリーは明かされていないが、かつて7つの海を盗み出した7人の大怪盗、その名も“海盗セブン”にとんでもない依頼が持ちこまれ…という簡単なあらすじだけでも、面白くなりそうなにおいがプンプンする。
「ぼく自身は前回の自分超えをしないといけない。成長を感じてほしいので、前回を見た方はぜひ見に来てほしい」と三浦。同時に、「群舞、魅力あるパフォーマンス、こんなにパワーのあるカンパニーはほかにない。地球ゴージャスを知らない人も、ファンになってほしい」と新たなファン開拓にも余念がない。
「ぼくたちのパフォーマンスで嫌なことも奪い去ります。すばらしい時間を感じに来てください」と力を込めた三浦。どうやら観客のハートが盗まれそうな予感だ。