米国では近年、輸入食品による食中毒の件数が増加しており、中でもアジアの魚介類や香辛料が原因となることが多いとの調査結果が明らかとなった。
ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)で開催された国際新興感染症会議(International Conference on Emerging Infectious Diseases)にて14日、米疾病対策センター(US Centers for Disease Control and Prevention、CDC)が発表した。
2005~2010年に報告された食中毒事件を調査した結果、輸入食品による食中毒患者数は2348人に上り、そのうちの半数は2009年と2010年に発生していた。
魚関連の食中毒が最も多かったほか、アジアからの輸入食品が原因のケースは全体の45%近くを占めていることが判明した。
輸入品による食中毒39件中、魚が原因だったのは17件、2番目に多かった香辛料は6件で、うち5件が生または乾燥トウガラシによる被害であった。
「食糧供給源がよりグローバルになり、世界中から運び込まれる食品を口にすることによって、あらゆる地域の病原体にさらされる可能性がある」と、報告書を執筆したCDCの疫学者ハンナ・グールド(Hannah Gould)氏は指摘している。
食中毒の原因を当事者が特定できないことも多いため、輸入食品が原因による食中毒件数は、実際にはもっと多いのではないかとCDC当局は推測する。
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