大発生したイナゴ(バッタ)の大群がアフリカ各地を襲っている。
飛び立てば昼間でも太陽が隠れうす暗くなるほどの数だ。
このイナゴの大群に襲われた地域は地上にある緑をすべて喰い尽くされる。
野菜はもちろんの事、農作物、草、木々は全てが喰われ丸裸になる。
イナゴの大群を「投機筋と個人投資家の集団」と読み替えて欲しい。
今の株式市場はこのイナゴの大群が銘柄群を襲っている。
株式の過半数を所有する外資、ヘッジファンド、機関投資家に加え、従来は20%程度であった個人の割合が今では30%を超えている。
大量の資金と凄い数の個人投資家が市場に参加している。
株式に直接投資する者、相次ぎ開設される投信に出資する者など、色々な手段で金を市場にぶち込んでいる。
このすべてが利益を追求する訳だ。
最初頃は上がって上がって株価は右肩上昇、ウナギ登りになった。
全員が儲かるなんて現象が起きた。
その結果PERは上昇して世界で一番高い水準に上るに至った。
それでは最近はどうなっているだろう。
データーを見ると100人の投資家のうち98%が儲かっていた割合が、現在では25%程度減少して4人に1人は利益が出なくなっている。
それでも利益を貪欲に求めなければイナゴの大群は生きて行けない。
ある銘柄群に襲い掛かっては喰いつくし早ければ1日で、遅くても2日目には他に移動する。
だから日替わりで株価が急騰してはまた次の日には違う銘柄が噴き上げる。
喰い尽くせる材料が少なくなってきた証拠だ。
そうなると「上がった!急騰だ!それ買いだ」と高値を買ったなら悲惨だ。
次の日にはもう他の銘柄に移動して同じ事をやるから「それ買いだ!」と遅れて行ったものなら高値つかみの銘柄ばかりになる。
日経平均株価だけが上昇を続けるが、個人投資家が保有する銘柄には含み損銘柄が占める割合が増えて来ている筈。
株価の振幅も非常に大きくなっている。
沸き立つ株式市場に最後まで付き合うも良し、利確金を持って引揚げ休むも良し。
最後は大きく泣く者が大量発生するのは過去のどんな相場でも共通しているよ。