<日産>2期ぶり減益へ 円高、原料高で 09年3月期予想

トロンボーンさん
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日産自動車が13日発表した09年3月期連結決算の営業利益予想は前期比30.5%減の5500億円で、2期ぶりの減益になる見通しだ。想定為替レートを前期実績より1ドル当たり14円高い1ドル=100円に設定。原材料高で1600億円超の経費増も見込んだ。5年間の中期経営計画「日産GT2012」も発表した。カルロス・ゴーン社長が99年に経営トップに就任してから利益重視の経営計画を立ててきたが、今回は円高や原材料高など環境の激変から、利益計画を公表しなかった。

 08年3月期連結決算は増収増益で、世界販売台数も新興国での販売が好調だったことから前期比8.2%増の377万台だった。

 新しい経営計画は13年3月期までの期間中に、売上高を5%増やす目標を掲げた。中国やインドなど新興国の販売増で達成する考えで、月1台のペースで新型車を投入する。また、電気自動車を環境対策の主軸と位置づけ、11年3月期中に日米で販売すると表明した。ただ、過去の経営計画「日産リバイバルプラン」や「日産バリューアップ」と異なり、利益面の数値目標は掲げなかった。

 東京都内で会見したゴーン社長は、社内的には営業利益率8%が目安としながら、「逆風の時期では8%が現実的でない時もある」と述べた。さらに「厳しい経営環境が続けば、業界再編が起こる可能性がある」と語った。
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