米国で白人警官による黒人暴行死への抗議活動が止まらない。黒人男性のジョージ・フロイドさんが殺害されてから2度目の週末となった6日は全米各地でデモが計画されており、首都ワシントンでは最大規模となる見通し。トランプ米大統領は米国の雇用改善を受け、フロイドさんにとっても「素晴らしい日だ」と発言。全米で続く抗議の声とは反対の状況認識に、非難が噴出している。黒人暴行死事件が起きた米中西部ミネソタ州ミネアポリス市で5月26日に始まった抗議デモは全50州に広がった。6日も12日連続となる大規模デモが予定されており、首都ワシントンでは数千~数万人の参加が見込まれる。リンカーン記念堂周辺では6日朝から、迷彩服姿の兵士らが警戒にあたっていた。各州は大規模デモに備え、州知事の指揮下にある州兵を増員。デモ参加者の暴徒化を防ぐため、交通規制などの警備態勢を強化している米メディアによると逮捕者は全米で1万人を突破した。
香港が米中対立の最前線に立たされた。米トランプ政権が中国との対決の場を貿易から金融市場にも広げる中、中国にとっては世界のマネーとの結節点である金融センター・香港の重みが増している。その香港に対し、中国は社会統制を強める「香港国家安全法」を頭越しに導入しようとしている。長期的に欧米マネーの香港からの逃避を招けば、中国は自らの首を絞めることにもなりかねない。