悪い材料が重なり株価は大きく下げた

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +15.53 @35,515.38, NASDAQ +6.64 @14,822.90)。ドル円為替レートは109円台前半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は大きく下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が196に対して、下落銘柄数は1,944となった。騰落レシオは87.21%。東証1部の売買代金は2兆3230億円。

TOPIX -31 @1,925
日経平均 -454円 @27,523円

米消費者態度指数が市場予想以上に悪化した。中国では7月の工業生産高や小売売上高が市場予想を下まわり、中国景気の先行き見通しにも警戒感が高まった。日本では感染力が強いインド型(デルタ型)の感染拡大が止まらず、東京都や大阪を含む6都道府県を対象とした緊急事態宣言は延長される見通しとなった。さらに対象地域も拡大される。以上のことから景気回復が遅れるとの見方から景気敏感株が売られた。ドル円為替レートも円高方向に大きく振れたことも重なり、日経平均の下げ幅は一時500円を超えた。4~6月の日本のGDP成長率は市場予想を上回ったが買い材料とはならなかった。日本経済には当面は直接影響はなさそうだが、アフガニスタンの反勢力武装勢力タリバンが首都カブールと大統領府を制圧し、政権が事実上崩壊した。これにより中央アジアでの地政学リスクが高まり、中央アジア発の政治不安が中国やロシアにも拡大する可能性が高くなってきた。

日経平均の日足チャートを見ると、まだ下向きの25日移動平均線の上に一時的に浮上していた株価がまたその下に沈んだ。25日移動平均線だけでなく、やや上向きに転じていた10日移動平均線も下抜けた。5月13日以来続いている27,300~27,500円の下値支持線・帯の底固さをまた試しに行くこととなった。明日以降、どう動くか?予想EPSの推移で見る限りは上方向だが、予想PERが縮小傾向(悲観の度合いが増している)にあるので「株価P=EPS✖PER」は上げにくい状況が続いている。

33業種中31業種が上げている。下落率トップ5は、パルプ・紙(1位)、倉庫・運輸(2位)、サービス(3位)、その他金融(4位)、非鉄金属(5位)となった。

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