24日午後3時30分からの植田総裁会見に要注目!
【注目ポイント】「157.000円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「160.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「152.820円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「152.820~160.000円」
【注目材料】日銀金融政策決定会合と植田日銀総裁の会見
今月10日に直近高値となる「158.825円」を付けた後、「上値抑制」→「下押し」の動きが見られた米ドル/円。ここもとは、「155.000円」ラインを意識しつつ、往って来い主体の相場付きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲の上辺である先行1スパン付近で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で僅かながら-DI>+DIとなり、ADXが右肩下がりでの推移(上図青色点線丸印)になっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは下方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
その他では、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”が示現していることを合わせると、足もとの米ドル/円は相場の力を溜め込みつつ、方向感を模索する時間帯と言えそうです。
そんな中、喫緊の注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「157.000円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先において、「157.000円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「基準線超え」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「BB・+2σライン(≒158.930円)超え」、また「+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、心理的な節目である「160.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「157.000円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「BB・-2σライン(≒155.000円)割れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「152.820円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。ただし、現状ではⅰ) 青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)であること、またⅱ) 200日MAが緩やかな右肩上がりでの推移となっていることから、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は方向感を模索する相場付きとなる中、当面※は「152.820~160.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日正午頃に予定されている日銀金融政策決定会合後の政策金利発表とともに、同午後3時30分からの植田日銀総裁の会見での発言内容が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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