テクニカル的には「真空地帯」に突入…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2025/02/20 11:15

◆ 今度は“円買い”進行… - 高田日銀審議委員発言


トリガーとなったのは、「高田日銀審議委員発言」でした。

 『前向き企業行動確認され見通し実現なら、ギアシフト進める』
 『1月利上げ以降もギアシフト段階的に行う視点重要』

この発言をキッカケに「日銀早期利上げ観測」が再燃し、“円買い”が進行しました。
その後は“一旦一服”したものの、NYタイムには再び“蒸し返され”たこともあり、ドル円は“前日安値水準(昨日安値は151.249円)”へと押し戻されました。
そして本日に入って、“151円割れ(本稿執筆時安値は150.574円)”を示現するに至っています。

◆ 一巡後は“巻き戻し”が基本と考えるが、ただ…?


こうなってしまうと、“大台割れ”を意識せざるを得ないのが実状といえます。
特に「トランプ関税」を巡る不透明感も根強いだけに、“もう一段のポジション調整”は覚悟せざるを得ない状況ともいえます。

ただし「日米金利格差」が即座に改称されるわけではないだけに、あくまで“ポジション調整の一環”と見るのが自然な流れです。
そうなると一気の“大台割れ”というよりは、一巡すると“一旦巻き戻し”と考えるのが妥当といえます。
ただしこの“150円台”というのは、テクニカル的にはいわゆる「真空地帯」となります。
一応“月足・一目均衡表転換線(本日は150.766円)”“20月移動平均線(同150.353円)”が控えていますが、マイナーといわざるを得ないのが…?

一巡後には“巻き戻し”が基本とは考えますが、予断を持つことなく、臨機応変な対応を心掛けておきたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

153.150(2/14高値、ピボットハイブレイクアウト)
153.019(2/12~2/18の50%戻し、大台)
152.713(日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndレジスタンス)
152.638(200日/50週移動平均線
152.597(2/12~2/18の38.2%戻し)
152.382(2/17高値)
上値5:152.308(2/19高値)
上値4:152.108(ピボット1stレジスタンス)
上値3:152.000(大台)
上値2:151.820(週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値1:151.675(-1σ)
前営業日終値:151.479
下値1:151.207(2/10安値、2/18-19安値)
下値2:151.098(週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stサポート、大台)
下値3:150.902(24/12/10安値、2/7安値)
下値4:150.766(月足・一目均衡表転換線)
下値5:150.620(ピボット2ndサポート)
150.353(20月移動平均線)
149.955(-2σ、大台、ピボットローブレイクアウト)
149.695(24/12/9安値)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想