【IRアナリストレポート】カーブスホールディングス(7085)

著者:鈴木 行生
投稿:2025/05/09 11:41

~女性専用サービスで圧倒的な違いを確立、マルチブランド化も推進~

【ポイント】
・4月に開示された中期ビジョンと事業計画で、女性カーブスの既存店で20万人以上の会員増を図り、会員を100万人超に持っていく。新規事業では、メンズ・カーブスで年間20店の出店、新ブランドのヘルスケア施設で年間35~45店の出店を図る計画である。

・サービス品質の向上によって、顧客満足度の一段の向上を図る。これによって、人的投資生産性を高めつつ、業界トップクラスの働きがいと処遇を実現していく方針である。今後5年間で、年平均10%以上の営業利益の成長を目指す。

・今2025年8月期の2Qの会員増は好調で、通期の目標も達成できよう。2Q末で82.8万人(前期末比+4.6万人)となった。会員数の回復に向けたマーケティングが成果を上げ、費用の効率化も進んでいる。当社でいうヤング層(50~64歳)の新規増加に、主力のシニア層(65歳以上)の回復も加わっている。

・カーブスの成長余地は大きい。団塊の世代が後期高齢者ゾーンに入ってくる。団塊ジュニア世代も50代に入って、健康増進が重要になってくる。カーブスFC店の会員はまだ増えよう。メンズ・カーブスの出店も来期から拡大しよう。次の新業態の開発も進もう。

・カーブスジャパンは、スマートエイジングの共同研究を多面的に行っている。カーブスのサーキットトレーニングを行うことが、運動機能や認知機能を向上させる。今後も、身体、社会、精神の健康に及ばす影響を検証しつつ、カーブスのよさをアピールしていく。

・今2025年8月期もピーク利益の更新が続こう。2Qの業績は極めて好調で、会員の増加に加えて、会員向け物販(ウルトラプロテインやヘルシービューティ)の新製品が寄与を高めている。来期からはFC新業態の多店舗化も開始されよう。

・今後5ヵ年の財務目標では、ROICで15%(2024年8月期12.0%)を目指す。パイはかなり大きくなるので、成長は十分期待できる。会員数と業績の拡大ピッチに注目したい。

目次
1.特色 女性専用フィットネスがキャッシュカウ
2.強み 顧客満足度No.1を持続
3.中期経営方針 健康延伸に向けてビジネスモデルが進化
4.当面の業績 会員数の回復が進展、物販も順調
5.企業評価 新たな会員の獲得に向けて

カーブスホールディングス <7085>
企業レーティング
株価
(2025年5月8日)
677円
時価総額 635億円
(93.857百万株)
PBR 3.07倍
ROE 19.7%
PER 15.6倍
配当利回り 2.5%
総資産 39932百万円
純資産 20329百万円
自己資本比率 50.9%
BPS 220.8円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2018.8 27937 5095 5293 3488 37.4 32.0
2019.8 28036 5436 5242 3706 39.5 31.8
2020.8 25082 1167 1165 764 8.7 5.0
2021.8 24681 1622 1716 1129 12.0 5.0
2022.8 27509 2742 3311 2247 24.2 7.0
2023.8 30022 3851 3841 2551 27.7 10.0
2024.8 35465 5458 5472 3566 38.8 15.0
2025.8(予) 38000 6300 6250 4000 43.5 17.0
2026.8(予) 42000 7500 7500 4800 52.1 20.0

(2025.2ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2020年2月末にコシダカHDよりスピンオフし、同年3月に上場。2019.8期以前のEPS、配当は修正ベース。(予)はアナリスト予想。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/ka-busu202505.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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