~医薬品製剤用機械で世界の先端を走り、高採算の医薬品添加剤も拡大~
【ポイント】
・今2026年2月期の業績は順調に推移しよう。国内、米国で豊富な受注残を有しており、赤字に陥ったフロントイタリアも受注が回復している。前期に発生した基幹システムの一時的費用もなくなり、営業利益で15億円(前年度比+25%)が達成できよう。
・機械部門の受注は高水準を維持し、前期末の受注残は170億円(同+8%)であった。フロイントUSの受注増が貢献した。今期も160億円の受注は確保できよう。
・トランプ関税の影響は直接的には少ない。円高や資材調達の影響が多少あり得るが、世界5極体制の活用で十分対応できよう。
・前2025年2月期から新中期計画がスタートした。長期ビジョン「ONE FREUND & BEYOND」では、1)製剤機械でエリアカバレッジを拡げ、グローバルTOP3を確固なものにし、2)医薬品添加剤を主力とする化成品で、日本No.1のスペシャリティカンパニーを目指す。グローバル5極体制を活かして、「ONE FREUND」を超える進化を続ける。
・中期3カ年計画では、2027年2月期に売上高250億円、営業利益16億円、ROE7.0%を目指す。固めの計画であるが、計画の内容は充実している。フロイントUS、フロイントイタリアを活かして、新興国の市場開拓が深掘りできよう。
・医薬品添加剤の新工場建設(59億円、2ライン)は昨年12月に中止した。建設費の高騰が、投資採算と建設期間の不確定要因となったことによる。既存設備内で1ラインの増設を検討中である。その後の需要増に対応する将来の大型投資も引き続き検討事項であろう。
・3ヵ年計画の達成は射程にある。2025年2月期は創立60周年の記念配5円を含めて、配当は25円とした。次の10年では、売上高400億円、営業利益32億円、ROE10%以上を目標に掲げている。それに向けた市場開拓が推進されよう。かつてのピーク利益、経常利益で20億円が見えてくれば、PBRも1.2倍を超えてこよう。その基盤作りに注目したい。
目次
1.特色医薬品用製剤機械の独自開発で発展
2.強み日本では圧倒的 No.1、グローバルな拠点も強化
3.中期経営計画 M&Aや合弁の展開で海外市場の拡大が進展
4.当面の業績好調な受注の成果が本格貢献
5.企業評価新市場の開拓に期待
| 企業レーティング | B |
|---|---|
| 株価 (2025年 5月 9日) |
743円 |
| 時価総額 | 137億円 (18.4百万株) |
| PBR | 0.81倍 |
| ROE | 6.4% |
| PER | 12.6倍 |
| 配当利回り | 3.4% |
| 総資産 | 26559百万円 |
| 純資産 | 15437百万円 |
| 自己資本比率 | 58.1% |
| BPS | 912.6円 |
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017.2 | 21164 | 2041 | 2097 | 1064 | 61.7 | 20.0 |
| 2018.2 | 19801 | 1971 | 1994 | 1477 | 85.7 | 20.0 |
| 2019.2 | 18408 | 1223 | 1326 | 843 | 50.2 | 20.0 |
| 2020.2 | 16772 | 558 | 582 | 381 | 22.8 | 20.0 |
| 2021.2 | 16765 | 1111 | 1308 | 970 | 58.0 | 20.0 |
| 2022.2 | 17632 | 981 | 1032 | 543 | 32.5 | 20.0 |
| 2023.2 | 19658 | 451 | 559 | -538 | -32.2 | 20.0 |
| 2024.2 | 22903 | 1270 | 1285 | 764 | 45.5 | 20.0 |
| 2025.2 | 23397 | 1201 | 1219 | 637 | 37.7 | 25.0 |
| 2026.2(予) | 24500 | 1500 | 1500 | 1000 | 59.1 | 25.0 |
| 2027.2(予) | 25000 | 1600 | 1600 | 1050 | 62.0 | 25.0 |
(2025.2ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは 2024.2期予想ベース。 2016年 2月に 1:2の株式分割を実施。 EPS、配当は修正ベース。 2017.2期の配当は上場 20周年記念配 5.0円、2025.2期は創業 60周年記念配 5.0円を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/furoinntosanngyou202505.pdf
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