今週のポイント
今週の米ドル/カナダドルや豪ドル/米ドルは、ジャクソンホールでの22日のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演が材料になりそうです。パウエル議長の講演を受けてFRBによる追加利下げ観測が後退する場合、米ドル/カナダドルは堅調に推移し、豪ドル/米ドルは軟調に推移すると考えられます。
RBNZ(NZ中銀)は20日に政策会合を開きます。NZドル/米ドルやNZドル/円、豪ドル/NZドルは、その結果が材料になりそうです。市場ではRBNZは0.25%利下げすると予想されています。RBNZの利下げサイクルは終わりに近いとの観測が市場にあるなか、RBNZによる政策金利見通しなどがその観測を高める内容になるのかどうか注目です。
日米など主要国の株価動向も材料になるかもしれません。主要国の株価が上昇を続ける場合、リスクオン(リスク選好)が強まるとともに、豪ドル/円やNZドル/円などのクロス円が上値を試す展開になる可能性があります。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.08500NZドル~1.11000NZドル>
今週の豪ドル/NZドルは20日のRBNZ(NZ中銀)の政策会合が材料になりそうです。
RBNZは24年8月から25年5月まで6会合連続合計2.25%の利下げを実施。前回7月9日の会合は短期的なインフレリスクなどを理由に政策金利を据え置きました。前回会合ではその一方で、今後利下げを行う可能性に言及しました。
8月20日の会合については、0.25%の利下げが決定されるとの見方が市場では大勢です。そのとおりの結果になれば、RBNZの声明や会合の議事要旨、金融政策報告で示される政策金利見通し、ホークスビー総裁の会見が材料になりそう。それらでは10月以降の金融政策についてどのようなヒントが示されるのかに注目です。前回5月の金融政策報告では、政策金利は26年1-3月期に四半期平均2.85%へと低下し、その水準で底に達するとの見通しが示されました。
市場では、RBNZは8月と11月にそれぞれ0.25%の利下げを実施し、それをもって利下げサイクルは終了との観測があります。RBNZによる政策金利見通しなどがその観測を一段と高める内容になれば、NZドルにとってプラス材料になりそう。豪ドル/NZドルは軟調に推移しそうです。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.36000カナダドル~1.40000カナダドル>
FRBのパウエル議長が22日に講演します。米ドル/カナダドルはその内容に反応すると考えられます。パウエル議長の講演によってFRBによる積極的な利下げ観測が市場で後退する場合、米ドルが全般的に堅調に推移して、米ドル/カナダドルには上昇圧力が加わりそうです。
カナダの7月CPI(消費者物価指数)が19日に発表されます。その結果次第では、米ドル/カナダドルは伸び悩むかもしれません。
BOC(カナダ中銀)は24年6月から25年3月まで7会合連続、合計2.25%の利下げを実施。その後、4月・6月・7月と3会合連続で政策金利を据え置いたものの、7月会合の声明では「景気の減速がインフレにさらなる下押し圧力を加え、貿易の混乱による物価上昇圧力が抑制される場合、政策金利の引き下げが必要になる可能性がある」と表明。追加利下げに含みを持たせました。
カナダの7月CPIが市場予想を上回る結果になれば、BOCによる追加利下げ観測が市場で後退しそう。その場合、カナダドルのプラス材料になると考えられます。
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