*07:55JST NYの視点:NY連銀の8月消費者調査、インフレ期待率上昇も労働市場も減速、年3回の利下げ織り込む
NY連銀調査で、1年期待インフレは3.2%と、3.09%から上昇。5月来の高水準となった。5年先も2.93%と、2月来で最高を記録した。同時に、失業する可能性があるとの回答は14.48%と、5月来で最高となったほか、失業した場合に新たな職を得られる可能性は44.9%まで低下し、統計開始以来で最低となるなど労働市場の減速を示すあらたな証拠となった。また、今後3カ月で、債務返済が滞る可能性があるとの回答も13.09%と、5月来で最高となるなど、信用ひっ迫の兆候も見られる。
◇8月NY連銀調査
●インフレ期待1年:3.2%(7月3.09%)、3年先3%(3%)、5年先2.93%(2.88%)
●失業する可能性:14.48%(14.43%)
●自主的な退職する可能性:18.95%(18.97%)
●もし失業した場合、3カ月内に新たな職が見つかる:44.91%(50.70%)
●1年先の賃金の伸び:2.87%(2.95%)
●今後3カ月で、債務返済が滞る可能性:13.09%(12.28%)
労働市場の減速懸念に、短期金融市場では年3回近くの利下げを織り込んだ。9日には、米労働統計局(BLS)が雇用者数の年次ベンチマーク改定の速報値を発表する予定。雇用統計では5月、6月分が大幅に下方修正されたが、それよりも前に、労働市場が勢いを失っていたことを示す可能性が警告されている。
労働統計局は年に1回、3月時点の雇用者数を見直す。ベンチマーク改定は、「四半期雇用・賃金調査」を基に行われる。同改定値は雇用統計の修正とは異なる。エコノミストは、基準改定での修正幅が100万人近くに達する可能性もあるとみている。ベッセント米財務長官は2024年に80万人の下方修正を想定している。昨年に続き雇用統計が大幅に修正されることになると、年内の利下げ観測が一段と強まり、ドル売りにさらに拍車をかける可能性もある。改定の確報値は、より正確なデータを参考に来年2月に公表される予定となっている。
<CS>
◇8月NY連銀調査
●インフレ期待1年:3.2%(7月3.09%)、3年先3%(3%)、5年先2.93%(2.88%)
●失業する可能性:14.48%(14.43%)
●自主的な退職する可能性:18.95%(18.97%)
●もし失業した場合、3カ月内に新たな職が見つかる:44.91%(50.70%)
●1年先の賃金の伸び:2.87%(2.95%)
●今後3カ月で、債務返済が滞る可能性:13.09%(12.28%)
労働市場の減速懸念に、短期金融市場では年3回近くの利下げを織り込んだ。9日には、米労働統計局(BLS)が雇用者数の年次ベンチマーク改定の速報値を発表する予定。雇用統計では5月、6月分が大幅に下方修正されたが、それよりも前に、労働市場が勢いを失っていたことを示す可能性が警告されている。
労働統計局は年に1回、3月時点の雇用者数を見直す。ベンチマーク改定は、「四半期雇用・賃金調査」を基に行われる。同改定値は雇用統計の修正とは異なる。エコノミストは、基準改定での修正幅が100万人近くに達する可能性もあるとみている。ベッセント米財務長官は2024年に80万人の下方修正を想定している。昨年に続き雇用統計が大幅に修正されることになると、年内の利下げ観測が一段と強まり、ドル売りにさらに拍車をかける可能性もある。改定の確報値は、より正確なデータを参考に来年2月に公表される予定となっている。
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