ダウ平均は反発 明日のFOMCの結果と反応待ち=米国株序盤

著者:MINKABU PRESS
投稿:2025/12/10 01:21
NY株式9日(NY時間11:10)(日本時間01:10)
ダウ平均   47879.52(+140.20 +0.29%)
ナスダック   23569.58(+23.68 +0.10%)
CME日経平均先物 51185(大証終比:+335 +0.66%)

 きょうのNY株式市場、ダウ平均は反発。ナスダックは下げて始まったものの、小幅高に転じている。トランプ大統領がエヌビディア<NVDA>のH200チップの中国への販売を条件付きで承認したと投稿。販売額の25%を米政府に支払うという条件。ただ、エヌビディアは軟調に推移しており、市場全体も様子見の雰囲気が広がっている。

 市場の関心は、明日の年内最後のFOMCの結果と、その反応待ちといった状況のようだ。利下げ期待の高さがこのところの米株式市場の追い風となっており、短期金融市場では利下げをほぼ確実視している。

 ただ、市場はそれを十分に織り込み、ここ数日は来年以降の見通しに注目が集まっている。一部からは、「パウエル議長が今回のFOMCで、来年以降の利下げペースの減速を示唆するのでは」との声も出ている。根強い高インフレに加え、政府機関閉鎖に伴う米経済指標の欠落が懸念材料となっているという。

 アナリストからは「利下げ自体はほぼ確実に見えるが、FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)やパウエル議長の会見が市場の反応を決定づけ、今月残りの相場のトーンを左右する可能性がある」との指摘も出ている。市場は年末ラリーに向けてFRBが追い風を作る展開を期待しているという。

 ただ、米株式市場は割高な水準にあり、慎重姿勢が必要だとの警告も根強く出ている。「株式市場は引き続きやや慎重姿勢を維持しており、とりわけ米株式市場ではバリュエーションが非常に高い状態だ」と指摘。足元の株高は、今週のFOMCで利下げが実施されるとの期待に依存しているが、FOMC内の投票結果の割れや意見の不一致が、2026年に3回の利下げが実施されるという市場の期待を揺るがす可能性があると警告している。

 なお、この日発表の10月の米求人件数は予想を大きく上回った。ただし、増加は小売、卸売、医療・ヘルスケアといった一部の業種に限られているほか、採用の落ち込みと解雇の増加が目立ち、労働市場の減速傾向が継続していることも示唆されていた。ただ、米株式市場の反応は限定的となっている。

アップル<AAPL> 277.17(-0.72 -0.26%)
マイクロソフト<MSFT> 490.04(-0.98 -0.20%)
アマゾン<AMZN> 228.34(+1.45 +0.64%)
アルファベットC<GOOG> 314.64(+0.19 +0.06%)
アルファベットA<GOOGL> 314.01(+0.29 +0.09%)
テスラ<TSLA> 447.72(+8.14 +1.85%)
エヌビディア<NVDA> 185.16(-0.39 -0.21%)
メタ<META> 655.76(-11.04 -1.66%)
AMD<AMD> 222.42(+1.31 +0.59%)
イーライリリー<LLY> 996.02(-1.57 -0.16%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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