ドル円、一時154円台に再び下落 明日の米雇用統計や今週の日銀を前にドル安・円高=NY為替概況
ドル円、一時154円台に再び下落 明日の米雇用統計や今週の日銀を前にドル安・円高=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は終盤に155円台に戻したものの、先週に引き続き154円台に下落する場面も見られた。本日はドル安のほか円高の動きも見られ、ドル円を圧迫している。市場は引き続き、今週の日銀決定会合での利上げ期待を急速に高めており、円買いに繋がった模様。本日は日銀短観が公表されていたが、大企業製造業の景況感は4年ぶり高水準となり、日銀の利上げを裏付けている。
また、ドル安については明日の米雇用統計、18日(木)に消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、それらをにらんだ動きも出ていた模様。一部からは、明日の米雇用統計はFRBの来年の追加利下げを示唆する可能性が高いとの見方も出ていた。
ただ、155円を割り込むと押し目買いも出ている。来年はドル安との見方も多いようだが、円安期待もなお根強い。日米の金利差はさらなる縮小が想定されるものの、それでも他の主要国と比較すれば金利差はあり、もうしばらく円キャリー取引が続くと見ているのかもしれない。
ユーロドルは1.17ドル台での推移が続いていたものの、本日は緩やかな上昇を見せ、一時1.1770ドル付近まで上昇する場面も見られた。一方、ユーロ円は一時181円台に下落していたものの、182円台半ばに戻す展開。
今週は18日木曜日に年内最後のECB理事会が予定されている。ECBはすでに利下げサイクルを終了しており、今回も据え置きが確実視されている。そのような中、市場はECBの次の行動を注目しており、一部の理事からは利上げの可能性も示唆されている。ストラテジストからは、ラガルド総裁が市場の利上げに観測を強く否定しなければ、ユーロは上昇する可能性があるとの指摘が出ている。最近の利上げ観測にECB理事からの反論がないことが木曜日の会合を巡るリスクを増幅させているという。
ラガルド総裁が利上げに明確に反対する姿勢を示さない場合、特に明日の米雇用統計が軟調な結果と重なれば、ユーロドルは上昇の可能性がある。主要な上値抵抗を突破する余地はあると見ており、9月に付けた年初来高値1.1920ドルを上回れば、1.20ドルに向けた道筋が開けるとしている。
ポンドドルは一時1.34ドル台に上昇する場面が見られたものの、その後は1.33ドル台に伸び悩む展開。先週も1.34ドル台で上値を抑えられており、その水準での上値抵抗も強そうだが、100日線と200日線の水準は維持しており、11月からのリバウンド相場を継続している。一方、円高の動きからポンド円は207円台に伸び悩む動き。ただ、こちらも21日線の上での推移が続いており、上昇トレンドに変化はない。
今週は英中銀の金融政策委員会(MPC)が予定され、市場では利下げが有力視されているが、僅差での決定になるのではとも見られている。
また、今回は1年半続いた利下げサイクルが終了に近づいているのかどうか、政策委員らは向き合うことになる。今週に利下げ実施ならば、政策金利は3.75%まで低下する。ベイリー総裁らが最近言及した中立金利とされる水準まで、あと1回か2回の利下げで到達する計算になる。エコノミストからは「今後は利下げを行うごとに、次の利下げのハードルが高くなる」との指摘も出ている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、ドル円は終盤に155円台に戻したものの、先週に引き続き154円台に下落する場面も見られた。本日はドル安のほか円高の動きも見られ、ドル円を圧迫している。市場は引き続き、今週の日銀決定会合での利上げ期待を急速に高めており、円買いに繋がった模様。本日は日銀短観が公表されていたが、大企業製造業の景況感は4年ぶり高水準となり、日銀の利上げを裏付けている。
また、ドル安については明日の米雇用統計、18日(木)に消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、それらをにらんだ動きも出ていた模様。一部からは、明日の米雇用統計はFRBの来年の追加利下げを示唆する可能性が高いとの見方も出ていた。
ただ、155円を割り込むと押し目買いも出ている。来年はドル安との見方も多いようだが、円安期待もなお根強い。日米の金利差はさらなる縮小が想定されるものの、それでも他の主要国と比較すれば金利差はあり、もうしばらく円キャリー取引が続くと見ているのかもしれない。
ユーロドルは1.17ドル台での推移が続いていたものの、本日は緩やかな上昇を見せ、一時1.1770ドル付近まで上昇する場面も見られた。一方、ユーロ円は一時181円台に下落していたものの、182円台半ばに戻す展開。
今週は18日木曜日に年内最後のECB理事会が予定されている。ECBはすでに利下げサイクルを終了しており、今回も据え置きが確実視されている。そのような中、市場はECBの次の行動を注目しており、一部の理事からは利上げの可能性も示唆されている。ストラテジストからは、ラガルド総裁が市場の利上げに観測を強く否定しなければ、ユーロは上昇する可能性があるとの指摘が出ている。最近の利上げ観測にECB理事からの反論がないことが木曜日の会合を巡るリスクを増幅させているという。
ラガルド総裁が利上げに明確に反対する姿勢を示さない場合、特に明日の米雇用統計が軟調な結果と重なれば、ユーロドルは上昇の可能性がある。主要な上値抵抗を突破する余地はあると見ており、9月に付けた年初来高値1.1920ドルを上回れば、1.20ドルに向けた道筋が開けるとしている。
ポンドドルは一時1.34ドル台に上昇する場面が見られたものの、その後は1.33ドル台に伸び悩む展開。先週も1.34ドル台で上値を抑えられており、その水準での上値抵抗も強そうだが、100日線と200日線の水準は維持しており、11月からのリバウンド相場を継続している。一方、円高の動きからポンド円は207円台に伸び悩む動き。ただ、こちらも21日線の上での推移が続いており、上昇トレンドに変化はない。
今週は英中銀の金融政策委員会(MPC)が予定され、市場では利下げが有力視されているが、僅差での決定になるのではとも見られている。
また、今回は1年半続いた利下げサイクルが終了に近づいているのかどうか、政策委員らは向き合うことになる。今週に利下げ実施ならば、政策金利は3.75%まで低下する。ベイリー総裁らが最近言及した中立金利とされる水準まで、あと1回か2回の利下げで到達する計算になる。エコノミストからは「今後は利下げを行うごとに、次の利下げのハードルが高くなる」との指摘も出ている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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