年末年始の流動性低下には要注意!
【注目ポイント】「155.850円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「157.500円」付近までの上昇となりそう
【シナリオ②】同レートでの上値抑制なら、「154.500円」付近までの下落も
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「154.500~157.500円」
先月20日に直近高値となる「157.849円」を、そして日銀会合および植田総裁会見が行われた今月19日に二重(ふたえ)天井となる「157.740円」を付けた米ドル/円。足もとでは、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MA(移動平均線)付近での動きとなっていることから、本稿執筆(26日午前8時)時点の米ドル/円は、言うなれば“居心地の良い値位置にある状態”と捉えることができます。本邦当局による為替介入(=円買い、米ドル売り)への警戒感が漂う中、引き続き往って来い主体の相場付きとなるのでしょうか。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態にあること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)でADX・+DI・-DIが収斂する状態(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状の中で方向感を模索する時間帯/局面にある状態と判断します。
目先の注目ポイントは・・・上述した21日MAをメドとする「155.850円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「155.850円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「基準線超え」→「小反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサイン継続」や「+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをメドとする「157.500円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「155.850円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となりそうです。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「-DI>+DIへの変化」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「154.500円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。ただし、現状では青色雲が厚い形状(=下値しっかり)であるため、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は“居心地の良い値位置”において方向感を模索する相場付きとなる中、当面※は「154.500~157.500円」を“主戦場”(コアレンジ)としつつ、往って来い主体の動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
当コラムは25年の最終となります。本年も一年間ご高覧いただき、誠にありがとうございました。来る26年も何卒よろしくお願いいたします。どうぞ、良いお年をお迎えください。
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