ドル円、一時158円台に上昇 高市首相が衆院解散を検討と伝わり円安強まる=NY為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2026/01/10 06:45
ドル円、一時158円台に上昇 高市首相が衆院解散を検討と伝わり円安強まる=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は一時158円台に上昇した。高市首相が衆院解散を検討しているとの報道が伝わり、円安が強まった。報道によると、高市首相は23日に召集が予定される通常国会の冒頭で衆院を解散し、投開票は2月上中旬に実施される公算が大きいという。選挙となれば、積極財政を前面に打ち出す可能性もあり、市場は円安シナリオを描いたのかもしれない。

 ドル円は強い上値抵抗となっていた158円を一時上回っていたが、現時点で為替介入にはまだ距離があると見られている。しかし、来週以降、158円台より上で定着するようであれば、当局からより強い牽制発言が出てくる可能性が高いとの指摘も出ている。

 本日は12月の米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数(NFP)は5.0万人増と予想を下回り、前回分も下方修正した一方、失業率は4.4%に低下。失業率低下から、FRBの早期利下げの必要性はないことが示され、短期金融市場でも今月のFOMCでの利下げ確率はほぼゼロになっている。ただ、概ね市場の金融政策への見方に変化はなく、今月のFOMCの据え置きはより確実視されているほか、次回の利下げは4月か6月、9月までにもう1回、そして、年内計2回か3回の利下げの織り込みで変わらずとなっている。

 なお、本日は最高裁がトランプ関税の合法性に反対する判断を下すのか注目されたが、本日は判断を見送った。

 ユーロドルは一時1.16ドル台前半まで下落。専らドルの材料が動かしているが、この日の米雇用統計でFRBの今月の利下げ期待が完全に後退したことから、ユーロドルも戻り売りが優勢となった模様。きょうの下げで100日線を下放れる展開が見られ、目先は1.1575ドル付近に来ている200日線が意識される。一方、ユーロ円は円安で183円台後半に上昇する展開。21日線の上に再び浮上している。

 本日は11月のドイツ鉱工業生産が公表されていたが、予想外に3カ月連続で上昇した。自動車の生産回復が寄与した。専門家からも、ドイツ製造業の長期低迷は終わりを迎えたようだとのポジティブなコメントが出ている。これまでに入手可能なデータからすると、ドイツ経済は第4四半期に僅かな回復を示している可能性があるという。また、ドイツ政府による大規模な財政刺激策は今年のドイツ経済に顕著な押し上げ効果をもたらし、停滞から脱却できるはずだとも述べた。

 ポンドドルは4日続落。一時1.33ドル台に下落する場面も見られ、200日線が1.3395ドル付近に来ているが、その水準に顔合わせしていた。一方、ポンド円は一時212円台に上昇。21日線の上での推移が続いている。

 年初のポンドドルは専らドルの材料に振り回されているが、来週は英経済指標発表もあり、ドルの変動に振り回されにくくなる見通し。ただし、来週発表される11月の月次GDPの予想は前月比プラス0.1%が見込まれている。英経済は4カ月連続でプラス成長を達成できていないが、予想を下回るようであれば、英中銀が見込む第4四半期のGDP前期比0.3%は一段と達成困難となる。

 これに今週の英中銀の意思決定者パネル調査で示された物価・賃金期待の低下が重なれば、英中銀が追加利下げに踏み切る自信を深める可能性がある。短期金融市場ではいまのところ、3月までの利下げ確率は40%程度に留まっており、再評価の余地が大きく、ポンドの重しとなり得る。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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