アールプランナー Research Memo(5):注文住宅及び、首都圏エリアの伸びが顕著

配信元:フィスコ
投稿:2026/01/13 13:05
*13:05JST アールプランナー Research Memo(5):注文住宅及び、首都圏エリアの伸びが顕著 ■アールプランナー<2983>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 戸建住宅事業
戸建住宅事業の売上高は22,620百万円(前年同期比12.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2,221百万円(同39.3%増)となり、全体の業績拡大をけん引した。継続的な新規出店と効果的なデジタルマーケティングの活用により、注文住宅・分譲住宅とも販売棟数が増加した。特に注文住宅売上は同31.9%の大幅増となった。

エリア別では、首都圏エリアの売上は同32.5%増、東海エリアは同7.1%増となり、首都圏エリアの拡大が顕著であった。東海エリアに次ぐ収益基盤として成長を続けている。

利益面では、収益性の高い案件の増加と効率的な経営管理により、販管費の増加を吸収し、増益を確保した。

(2) 中古再生・収益不動産事業
中古再生・収益不動産事業の売上高は229百万円(前年同期比50.2%増)、セグメント利益は16百万円(同54.2%減)となった。

良質な中古住宅や収益性の高い不動産物件の売却を進めたことにより増収となった。一方で、取扱物件の特性や販売タイミングの影響で利益は一時的に減少した。同事業は物件ごとの収益変動が業績に影響しやすい事業構造であるものの、将来的なストック収益の確保や物件再生ノウハウの蓄積が進んでいる。今後は、リスクを抑えながら安定した賃料収入を得られる収益不動産の比率を高め、ポートフォリオバランスの改善を進める。

(3) その他事業
その他の事業は、顧客紹介手数料及び火災保険代理店手数料などが収益減であり、売上高は22百万円(前年同期比6.5%減)、セグメント利益も22百万円(同6.5%減)となった。小規模ながら、戸建住宅事業の付帯サービスとして顧客接点を拡大し、アフターフォローを通じて顧客満足度の向上に貢献している。今後も本業とのシナジーを重視しながら、LTV(ライフタイムバリュー)向上に資する関連サービスを拡充していく。

3. 受注の状況
同社の受注高は、注文住宅、分譲住宅及び土地取引が含まれる。季節要因による変動はあるものの、全体として堅調に推移している。2026年1月期第2四半期においては、東海エリア・首都圏エリアともに受注が好調で、過去最高を更新した。注文住宅については、設計・着工・引き渡しまで、約1年弱要するため、受注実績は今後の売上に反映されることとなる。2026年1月期下期にかけても受注残が高水準で推移する見通しであり、今後も増収基調を維持する可能性が高い。

建築コストの上昇が続くなか、同社は設計・施工管理の内製化や仕入体制の効率化によってコストを抑制することで競争力を維持している。大手ハウスメーカーの販売価格上昇を背景に、コストパフォーマンスを重視する同社ターゲット層からの引き合いが増加し、シェアを拡大している。また、住宅ローン金利上昇への懸念もあるが、顧客の多くが変動金利型を利用している状況から現時点で大きな需要低下等の影響は見られない。

4. 財務状況と経営指標
2026年1月期中間期末の資産合計は前期末比2,847百万円増加の31,704百万円となった。主な増加要因は、現金及び預金が302百万円増加したことに加えて、仕掛販売用不動産が1,878百万円、販売用不動産が396百万円増加したことによる。土地仕入や建築中案件の積み上がりが進み、資産全体の増加につながった。

負債合計は同1,873百万円増加の25,064百万円となった。主な増加要因は、短期借入金(1年内償還予定の社債及び1年内返済予定の長期借入金を含む)が765百万円、長期借入金・社債が414百万円増加したことによる。土地仕入や建設資金に係る資金需要を反映している。また、受注増加を背景に、支払手形及び買掛金が492百万円、注文住宅の前受金が249百万円増加した。

純資産合計は同974百万円増加の6,639百万円となった。親会社株主に帰属する中間純利益1,120百万円の計上により内部留保の積み上げが進んだことが要因である。

安全性の指標である自己資本比率は20.9%(前期末比1.3ポイント上昇)となり、財務基盤は改善傾向にある。有利子負債と自己資本の割合を示すD/Eレシオは2.7倍とやや高めながら、同0.2倍改善した。1年以内に返済する必要のある負債に対し1年以内に現金化される資産の割合を示した流動比率は146.2%(同3.9ポイント上昇)と、問題ない水準を維持した。

同社の主な資金調達手段は銀行借入であり、土地仕入や運転資金など事業運営に必要な資金を安定的に確保している。金利上昇局面においても、資金調達環境に大きな変化は見られない。

資金の主な使途は在庫であり、仕掛販売用不動産及び販売用不動産で構成されている。在庫回転率はおおむね1.5~2.0回転で推移しており、在庫水準は適正に管理されている。なお、不動産は低価法に基づき適切な資産評価を実施している。

5. キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは603百万円の支出だった。税金等調整前中間純利益1,643百万円の計上及び仕入債務の増加額505百万円による収入があった一方、棚卸資産の増加額2,275百万円及び法人税等の支払額540百万円による支出が上回った。

投資活動によるキャッシュ・フローは100百万円の支出だった。主に有形固定資産の取得による支出76百万円及び差入保証金の差入12百万円が要因である。

財務活動によるキャッシュ・フローは1,006百万円の収入となった。主な要因は、長短借入金の調達が長期借入金の返済額を上回ったことによる。

現金及び現金同等物の中間期末残高は、前期末比302百万円増加の5,424百万円となった。

6. 2026年1月期第3四半期の業績
2026年1月期第3四半期は、売上高が前年同期比18.7%増の34,834百万円、営業利益が同68.1%増の2,576百万円、経常利益が同71.4%増の2,429百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同77.4%増の1,648百万円となり、中間期に続き大幅な増収増益となった。売上高、利益、総販売棟数はいずれも第3四半期の過去最高を更新した。

売上高は、注文住宅・分譲住宅の販売棟数が引き続き増加し、販売単価の上昇と相まって順調に拡大した。主注文住宅は前年同期比で29.9%増、分譲住宅は同14.9%増といずれも高い伸びを示した。また、首都圏エリアの販売が引き続き好調で、販売単価の上昇を背景に売上高は同53.8%増となり、地域ポートフォリオの分散がさらに進展した。

利益面では、商品力向上に伴う販売単価の上昇により売上総利益率が18.1%まで改善し(前年同期比1.3ポイント上昇)、中間期からの改善基調が継続した。販売棟数の増加による固定費吸収も進み、営業利益は同68.1%増と大幅な増益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)

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