*13:36JST ニッポンインシュア Research Memo(6):主要都市への進出、DX、人材育成で家賃債務保証サービスを拡大
■成長戦略
1. 主要戦略
ニッポンインシュア<5843>の成長戦略として、「主要都市を中心とした事業展開」「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現、「人材育成による接客技術の向上」の3点を掲げる。不動産会社から生まれた家賃保証会社という経歴に基づく独自の営業力とシステム開発力、質の高いサービス提供により、顧客満足度を向上させ、業績向上を図る。
「主要都市を中心とした事業展開」では、人口が多く家賃相場の高い主要都市をターゲットに進出し、契約単価の向上を目指す。2024年3月に開設した名古屋支店では東海エリアの営業体制強化を図り、順調に進捗している。新規エリア進出の戦略として、まず地場の不動産管理会社との取引開始から関係を構築し、需要動向を読みながら採算を見極め、高収益性を見通せるエリアに出店して市場を深掘りする。これにより新規出店によるキャッシュ・フローの悪化などリスクを低減し、堅実に事業エリアを拡大している。現在、主要都市を中心に進出エリアのねらいを定めており、準備を進めている。なお、家賃相場に関しては、同社によれば、全国的に上昇機運が高まっている訳ではなく、地域により違いがあるようで、さらに、地域の中でも不動産管理会社の展開エリアによって状況は異なる。そのため、進出エリアでの収益最大化に向け、各地域の市場環境の仔細な把握が重要で、同社は常にアンテナを張らせ展開候補地を検討している。ほかにも、進出した主要都市の支店を基点に、取引先の不動産管理会社との連携を深耕し、紹介等で効率的に周辺地域へも展開を進めている。
「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現に関し、不動産管理会社に関わる業務では、RPAやOCR、クラウドシステムの導入で、内部処理の業務効率と精度の向上を実現する。入居者対応では、オートコールやロボットコール、AIオペレーター等の活用により、季節要因として業務量の一時的な増加や減少、将来的な業務量拡大に際しても、人材の余剰によるコストの無駄遣いや、人員追加、設備投資でのコスト負担などの発生を抑え、安定して業務を効率化するとともに回収率向上も図る。加えて適時適切なコミュニケーションを可能とし、顧客満足度の上昇から長期的な取引の継続を見込む。また、前述のとおり、取引先でのスイッチングコスト形成に一役を担う独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のリニューアルを2025年12月に実施している。
「人材育成による接客技術の向上」については、同社は不動産の賃貸借契約を下支えする形でサービスを提供することから、不動産管理会社等の取引先や賃借人への対応の多くは滞納発生時となるため、人材の信用力は重要と捉えている。そのため、外部講師による数ヶ月間にわたる傾聴力や質問力を高める研修を、定期的に実施している。これにより取引先との関係深耕のほか、軋轢の少ないスムースな債権回収対応を目指している。営業力の観点では、取引先の不動産管理会社に対し、個々の課題解決に資する提案型営業を進めることで信頼を獲得し、良好な関係維持に注力している。人材のエンゲージメントに関しては、社員の成長を促す業務や研修により、優秀な人材の定着を図り、延いてはサービス品質の向上にもつながり、同社の競争力強化から持続的な成長にも貢献する。
2. 今後の重点的取り組み
今後の重点的取り組みとして、事業の成長と基盤の強化に向け、売上、収益、システムの3つの領域における戦略と計画を掲げている。具体的な目標時期は明示されていないが、業績動向と併せて注目したい。
売上面では、サービスの多角化による事業拡大、業務効率化の推進、継続的な業務改善と革新を掲げている。計画として、商品のブラッシュアップによる提案、介護費・入院費で他業界へのサービス提供、システム導入による差別化、情報の可視化による分析で効率的・効果的な営業の4点を挙げ、売上の向上を目指す。他業界へのサービス提供に関しては、2019年9月に介護費債務保証「ケアサポート」を提供開始し、高齢化に伴い増加する入居者を連帯保証し安心を支える。2021年6月からは、入院費債務保証サービス「メディカルインシュア」で、三井物産インシュアランス(株)、三井住友海上火災保険(株)との連携を開始した。高齢者の入院数が高止まりするなか、近年増加する外国籍のツーリストや在留外国人にも対応しており、社会的側面からの好反響で同社認知度向上につながるだろう。コロナ禍を経た現在、少しずつ反響は増えているが、売上全体に占める割合は少ない。今後は「メディカルインシュア」同様にパートナー企業と連携して販路を拡大する方針である。
収益面については、債権管理領域における戦略として、業務の自動化、社員の業務能力の平準化と高度化、効率的な回収と業務品質の維持を掲げる。計画では、オートメーション化による休日や時間外の対応、社員教育による意識の統一と正確な情報共有、迅速な現地訪問による状況把握、遠方エリアの調査会社利用の4点を挙げている。業務省力化により債権回収を効率的に実施し収益性向上を図る。また、現在、外部の追跡調査サービスや債券督促の自動化等について、実現可能性を評価、検討しており、導入によるさらなる効率化が待たれる。
システム領域における戦略として、独自開発した契約管理システム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」の利便性改修による顧客ロイヤルティの向上、DX推進による業務効率の向上、稼働システムの評価と改善の3点を掲げる。計画では、「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のユーザビリティ向上(電子契約等の新機能導入)、AI(AI-OCR)を用いたデータ分析と業務利用による業務効率化、基幹システムの機能改善を挙げている。「Cloud Insure(クラウドインシュア)」に関しては、前述のとおり2025年12月に新機能追加によるリニューアルを実施したほか、現在、AI(AI-OCR)による業務効率化では審査の自動化システムの改善を進めており、基幹システムでも同様に機能改善に取り組んでいる。これらによりシステム基盤の充実を図り、業績拡大・収益向上を支える。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. 主要戦略
ニッポンインシュア<5843>の成長戦略として、「主要都市を中心とした事業展開」「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現、「人材育成による接客技術の向上」の3点を掲げる。不動産会社から生まれた家賃保証会社という経歴に基づく独自の営業力とシステム開発力、質の高いサービス提供により、顧客満足度を向上させ、業績向上を図る。
「主要都市を中心とした事業展開」では、人口が多く家賃相場の高い主要都市をターゲットに進出し、契約単価の向上を目指す。2024年3月に開設した名古屋支店では東海エリアの営業体制強化を図り、順調に進捗している。新規エリア進出の戦略として、まず地場の不動産管理会社との取引開始から関係を構築し、需要動向を読みながら採算を見極め、高収益性を見通せるエリアに出店して市場を深掘りする。これにより新規出店によるキャッシュ・フローの悪化などリスクを低減し、堅実に事業エリアを拡大している。現在、主要都市を中心に進出エリアのねらいを定めており、準備を進めている。なお、家賃相場に関しては、同社によれば、全国的に上昇機運が高まっている訳ではなく、地域により違いがあるようで、さらに、地域の中でも不動産管理会社の展開エリアによって状況は異なる。そのため、進出エリアでの収益最大化に向け、各地域の市場環境の仔細な把握が重要で、同社は常にアンテナを張らせ展開候補地を検討している。ほかにも、進出した主要都市の支店を基点に、取引先の不動産管理会社との連携を深耕し、紹介等で効率的に周辺地域へも展開を進めている。
「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現に関し、不動産管理会社に関わる業務では、RPAやOCR、クラウドシステムの導入で、内部処理の業務効率と精度の向上を実現する。入居者対応では、オートコールやロボットコール、AIオペレーター等の活用により、季節要因として業務量の一時的な増加や減少、将来的な業務量拡大に際しても、人材の余剰によるコストの無駄遣いや、人員追加、設備投資でのコスト負担などの発生を抑え、安定して業務を効率化するとともに回収率向上も図る。加えて適時適切なコミュニケーションを可能とし、顧客満足度の上昇から長期的な取引の継続を見込む。また、前述のとおり、取引先でのスイッチングコスト形成に一役を担う独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のリニューアルを2025年12月に実施している。
「人材育成による接客技術の向上」については、同社は不動産の賃貸借契約を下支えする形でサービスを提供することから、不動産管理会社等の取引先や賃借人への対応の多くは滞納発生時となるため、人材の信用力は重要と捉えている。そのため、外部講師による数ヶ月間にわたる傾聴力や質問力を高める研修を、定期的に実施している。これにより取引先との関係深耕のほか、軋轢の少ないスムースな債権回収対応を目指している。営業力の観点では、取引先の不動産管理会社に対し、個々の課題解決に資する提案型営業を進めることで信頼を獲得し、良好な関係維持に注力している。人材のエンゲージメントに関しては、社員の成長を促す業務や研修により、優秀な人材の定着を図り、延いてはサービス品質の向上にもつながり、同社の競争力強化から持続的な成長にも貢献する。
2. 今後の重点的取り組み
今後の重点的取り組みとして、事業の成長と基盤の強化に向け、売上、収益、システムの3つの領域における戦略と計画を掲げている。具体的な目標時期は明示されていないが、業績動向と併せて注目したい。
売上面では、サービスの多角化による事業拡大、業務効率化の推進、継続的な業務改善と革新を掲げている。計画として、商品のブラッシュアップによる提案、介護費・入院費で他業界へのサービス提供、システム導入による差別化、情報の可視化による分析で効率的・効果的な営業の4点を挙げ、売上の向上を目指す。他業界へのサービス提供に関しては、2019年9月に介護費債務保証「ケアサポート」を提供開始し、高齢化に伴い増加する入居者を連帯保証し安心を支える。2021年6月からは、入院費債務保証サービス「メディカルインシュア」で、三井物産インシュアランス(株)、三井住友海上火災保険(株)との連携を開始した。高齢者の入院数が高止まりするなか、近年増加する外国籍のツーリストや在留外国人にも対応しており、社会的側面からの好反響で同社認知度向上につながるだろう。コロナ禍を経た現在、少しずつ反響は増えているが、売上全体に占める割合は少ない。今後は「メディカルインシュア」同様にパートナー企業と連携して販路を拡大する方針である。
収益面については、債権管理領域における戦略として、業務の自動化、社員の業務能力の平準化と高度化、効率的な回収と業務品質の維持を掲げる。計画では、オートメーション化による休日や時間外の対応、社員教育による意識の統一と正確な情報共有、迅速な現地訪問による状況把握、遠方エリアの調査会社利用の4点を挙げている。業務省力化により債権回収を効率的に実施し収益性向上を図る。また、現在、外部の追跡調査サービスや債券督促の自動化等について、実現可能性を評価、検討しており、導入によるさらなる効率化が待たれる。
システム領域における戦略として、独自開発した契約管理システム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」の利便性改修による顧客ロイヤルティの向上、DX推進による業務効率の向上、稼働システムの評価と改善の3点を掲げる。計画では、「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のユーザビリティ向上(電子契約等の新機能導入)、AI(AI-OCR)を用いたデータ分析と業務利用による業務効率化、基幹システムの機能改善を挙げている。「Cloud Insure(クラウドインシュア)」に関しては、前述のとおり2025年12月に新機能追加によるリニューアルを実施したほか、現在、AI(AI-OCR)による業務効率化では審査の自動化システムの改善を進めており、基幹システムでも同様に機能改善に取り組んでいる。これらによりシステム基盤の充実を図り、業績拡大・収益向上を支える。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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