株式会社ユカリア（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：三沢 英生、以下「ユカリア」）は、株式会社メディステップ（本社：東京都渋谷区、代表取締役：中村 達也、以下「メディステップ」）の株式を取得して子会社化することを、2025年５月15日の取締役会において決議いたしましたのでお知らせします。
１．株式取得の背景及び理由
　超高齢社会の日本では医療・介護・住まいといった領域を横断する支援の重要性がますます高まっています。高齢者とその家族は、介護や医療の選択、住まいの確保、終活に至るまで、幅広い課題を抱えており、これに応える包括的な支援体制の構築が急務となっています。
　このような社会課題に対し、ユカリアグループは「ヘルスケアの産業化」というビジョンのもと、「変革を通じて医療・介護のあるべき姿を実現する」というミッションを掲げています。また、100％子会社である株式会社あいらいふ（本社：東京都新宿区、代表取締役：藤田 敦史、以下「あいらいふ」）では、「介護の悩みのない社会へ」というビジョンのもと、有料老人ホームの紹介に加え、自宅生活支援、引越し、不動産売却、資産形成や相続、家族信託など、シニアライフをより幅広く、きめ細やかにサポートしております。
　他方メディステップは、「都市型高齢社会を持続可能な仕組で支える」というミッションのもと、巨大な「仮想病院」（※）を実現するべく、世田谷エリアを中心に地域密着型で18か所の訪問看護事業及び居宅介護支援事業を展開しています。
　住宅・施設の選定から介護相談、資産の売却・運用までをワンストップで支援しているあいらいふと、訪問看護や居宅介護支援事業の在宅介護サービスを展開するメディステップが連携することで、高齢者の住環境を包括的にサポートする体制を構築し、医療・介護のあるべき姿の早期実現が期待できることから、ユカリアはメディステップの株式を取得し、子会社化することといたしました。
（※）仮想病院：自宅を病室と見立てることにより、一般的な病院で提供されるサービスを病院という非日常の空間ではなく、自宅という日常的な空間で提供すること
２．主な取り組み
　ユカリアは、メディステップがユカリアグループに参画することで、高齢者の住環境に関する課題解決に向けて、より包括的で手厚いサポートを提供する体制を構築します。
　また、老人ホーム紹介事業を展開するあいらいふや有料老人ホームを運営する株式会社クラーチ（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：鮫島 智啓、以下「クラーチ」））とメディステップが協働することで、施設入居を検討する高齢者への紹介支援のほか、在宅生活を維持したい高齢者に在宅介護サービスを提供します。加えて、相続対策や終活関連サービスなど、在宅高齢者が抱える多様な課題に対応したトータルサポートを提供してまいります。これにより、生活環境を問わず幅広い選択肢を提案し、「地域包括ケアシステム」のさらなる推進に貢献します。
　具体的には、以下のような多角的な取り組みを通じ、高齢者の住環境をサポートする体制を一層強化してまいります。
　
（1）在宅高齢者への生活支援
　・あいらいふとの連携により、施設入居希望者だけでなく、在宅生活の継続を希望する高齢者に対しても、相続対策や終活関連サービスなどの支援を包括的に提供します。
　・生活環境を問わず多様な選択肢を提示し、高齢者の自立した生活をサポートします。
（2）不動産売却支援・相続サポート
　・ユカリアの子会社であり、不動産買取再販事業を手がける株式会社Gplus（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：和田 秀幸）と連携し、住み替えや終の住処の提案、空き家活用などを通じた資産活用、医療・介護と連携したライフプランの作成を支援します。
（3）高齢者向け住宅との連携
　・クラーチと連携し、施設入居者へのサポートや新規施設の開発等を通じて、さらなるサービスの充実を図ります。
　
　ユカリアは、メディステップを含むグループ企業の事業を通じて高齢者が安心して生活できる環境を整備し、シニアの住環境サポートを行うことで、都市型高齢社会の課題を解決し、介護の悩みのない社会の実現に貢献してまいります。
３．異動する子会社の概要



（注）当該会社は連結指標がないため、当該会社、当該会社の子会社である株式会社ケアフル、株式会社てとて、株式会社AKN及び株式会社ジョイの単体指標を単純合算した数値を（10）に記載しております。なお、当該会社の子会社４社は2025年１月にメディステップを存続会社とする吸収合併を行っております。
４．株式取得の相手先の概要



５．取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況



（注）１．ユカリアが既存株主からメディステップの普通株式の20,998株を譲り受けるとともに、第三者割当増資により25,000株を引受け、合計45,998株を取得いたします。
　　　２．取得価額は、相手先との守秘義務により、開示は差し控えさせていただきますが、公平性・妥性を確保するため、外部機関が実施した財務・税務・法務・労務デューディリジェンスの結果を勘案し、決定しております。なお、取得価額は当社の直近事業年度（2024 年12 月期）の末日における連結純資産の３％相当であります。
６．日程



７．今後の見通し
　本件株式取得による今期のユカリアの連結業績に与える影響については軽微であります。