1,009円
センチュリー21・ジャパンのニュース
*13:03JST インテリックス Research Memo(3):リノベーション事業とソリューション事業を展開する不動産会社(2)
■インテリックス<8940>の事業概要
(2) ソリューション事業分野
ソリューション事業分野には、その他の収益不動産(一棟、土地等)の開発・販売・賃貸・管理・仲介事業のほか、新築分譲マンションの開発・販売事業、リースバック事業、アセットシェアリング事業、ホテル事業等が含まれる。
a) リースバック事業
リースバック事業とは、ユーザーが所有する不動産物件(住宅、自宅兼店舗、一棟ビル等)を同社が買い取ると同時に、定期建物賃貸借契約(2年間)を新たに結び、そのまま賃貸(リース)するサービスで2017年5月期より開始した。契約期間を迎えるとユーザーは再契約し居住を延長するか退出、もしくは当該不動産を買い戻す選択ができる契約となっている。相続税資金や老後の資金、ローン返済資金などまとまった資金が必要となった際に、所有不動産を売却しても住み続けられることから、ここ数年で市場が拡大している。
売上高として、物件取得の際の契約手数料や毎月得られる賃料収入のほか、物件を売却した際の販売収入が計上されるため、ストック収益とフロー収益を組み合わせたハイブリッド型のビジネスモデルとなる。費用面では、物件取得時の取得税や登記費用のほか減価償却費も計上するため、物件取得から一定期間は費用が先行するが、物件売却時には減価償却が進んでいるため利益率が高くなる。売却については戸別で対応するケースもあるが、複数の物件をまとめて信託受益権化し不動産ファンドに譲渡することで資金効率を高めている。
リースバック事業は2013年にAnd Doホールディングス<3457>が業界に先駆けて開始し、現在はファイナンス会社も含めて多くの企業が参入している。このため、同社は大手不動産会社(センチュリー21・ジャパン<8898>等)や大手電鉄系不動産仲介会社との連携を強化しながら仕入・販売ルートを広げ、事業を拡大する戦略をとっている。
b) アセットシェアリング事業
アセットシェアリング事業とは、不動産特定共同事業法(通称:不特法)のうち「任意組合型」の活用による不動産小口化商品の販売事業を指す。同商品の特長としては、新築・中古を問わず良質な不動産物件を複数の投資家で1口100万円単位で取得できること、共同所有することで空室・滞納リスクを分散し安定収益が期待できること、相続・贈与用資産として資産評価を大幅に圧縮できることなどが挙げられる。
不動産物件の管理は、主に子会社の(株)インテリックスプロパティで行っている。グループ全体としては小口化販売によるフロー収益に加えて、任意組合の理事長フィーや管理収入などのストック収益が得られることになる。投資家の期待収益率として、分配予定利回り※で3%以上を目安に商品を組成する方針である。
※ 賃料収入から実際に発生する経費(管理費等)を控除した年間収入÷投資額
同事業についても青山財産ネットワークス<8929>やFPG<7148>など競合する事業者が多いが、同社は不動産業者としてこれまで構築してきたネットワークやノウハウを生かすことで、新築・中古物件、住宅用から商業用まで多様な商品を開発できることが強みとなっている。2024年5月期には複数の物件を組み合わせた商品「アセットシェアリング+(プラス)」の販売も開始した。販売チャネルについてはセミナーの開催や自社Webサイトだけでなく、税理士をはじめとした士業ルートや金融機関など様々なチャネルがある。
迅速な仕入れ体制と独自開発したリノベーションに関する施工ノウハウが強み
2. 同社の強み
リノベーション事業分野における同社の強みとして、第1に採算が見込める優良物件を迅速に仕入れる体制を構築していることが挙げられる。不動産仲介会社から寄せられる売却物件情報(月2,500~3,000件程度)に関して、同社は1~2日で担当者が現場の状況を確認し、最終的な仕入れの判断を行っている。大手不動産会社であれば、仕入れ判断に通常1週間程度の時間がかかるため、同じタイミングで売却物件情報を入手した場合には、同業他社よりも先に優良物件の仕入れが可能となる。ただ、首都圏ではここ数年で大手デベロッパーも含めて中古マンション市場に参入する企業が増え、従来のように優良物件を適正価格で仕入れることが難しくなってきたことから、直接売主から仕入れる体制も強化し始めている。
第2の強みとして、マンションの戸別リノベーションにおいて独自開発した施工ノウハウを確立していることが挙げられる。マンションの戸別リノベーションでは、戸建住宅と比較して近隣住戸への配慮が必要となるため、短期間での施工や騒音・振動対策が求められる。同社はこうした課題を解決する方法として、これまで手掛けてきた数多くのリノベーション施工の経験をもとに、マンションに特化したリノベーション工法を確立している。具体的には、躯体への穴あけやビス打ちを最小限にとどめる静音施工に加えて、給水・給湯を1ヶ所に集めたヘッダー配管を採用するなどインフラ設備や下地をシステム化することによる施工品質の均質化、並びにその後のメンテナンス作業も含めた効率化を実現している。さらに、マンションの場合は電気配線や水道、ガス管など生活インフラ部分を共有しているため、工事の際にはその取り扱いにも十分注意する必要がある。同社は施工マニュアルを作成し、施工を行う協力会社のサービス品質の維持向上に努めている。また、こうした施工技術を強みに大手不動産会社からもリノベーション施工を数多く請負っているため、中古マンションの市況動向をいち早くキャッチし、自社の営業活動に生かせる点も強みの1つと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
(2) ソリューション事業分野
ソリューション事業分野には、その他の収益不動産(一棟、土地等)の開発・販売・賃貸・管理・仲介事業のほか、新築分譲マンションの開発・販売事業、リースバック事業、アセットシェアリング事業、ホテル事業等が含まれる。
a) リースバック事業
リースバック事業とは、ユーザーが所有する不動産物件(住宅、自宅兼店舗、一棟ビル等)を同社が買い取ると同時に、定期建物賃貸借契約(2年間)を新たに結び、そのまま賃貸(リース)するサービスで2017年5月期より開始した。契約期間を迎えるとユーザーは再契約し居住を延長するか退出、もしくは当該不動産を買い戻す選択ができる契約となっている。相続税資金や老後の資金、ローン返済資金などまとまった資金が必要となった際に、所有不動産を売却しても住み続けられることから、ここ数年で市場が拡大している。
売上高として、物件取得の際の契約手数料や毎月得られる賃料収入のほか、物件を売却した際の販売収入が計上されるため、ストック収益とフロー収益を組み合わせたハイブリッド型のビジネスモデルとなる。費用面では、物件取得時の取得税や登記費用のほか減価償却費も計上するため、物件取得から一定期間は費用が先行するが、物件売却時には減価償却が進んでいるため利益率が高くなる。売却については戸別で対応するケースもあるが、複数の物件をまとめて信託受益権化し不動産ファンドに譲渡することで資金効率を高めている。
リースバック事業は2013年にAnd Doホールディングス<3457>が業界に先駆けて開始し、現在はファイナンス会社も含めて多くの企業が参入している。このため、同社は大手不動産会社(センチュリー21・ジャパン<8898>等)や大手電鉄系不動産仲介会社との連携を強化しながら仕入・販売ルートを広げ、事業を拡大する戦略をとっている。
b) アセットシェアリング事業
アセットシェアリング事業とは、不動産特定共同事業法(通称:不特法)のうち「任意組合型」の活用による不動産小口化商品の販売事業を指す。同商品の特長としては、新築・中古を問わず良質な不動産物件を複数の投資家で1口100万円単位で取得できること、共同所有することで空室・滞納リスクを分散し安定収益が期待できること、相続・贈与用資産として資産評価を大幅に圧縮できることなどが挙げられる。
不動産物件の管理は、主に子会社の(株)インテリックスプロパティで行っている。グループ全体としては小口化販売によるフロー収益に加えて、任意組合の理事長フィーや管理収入などのストック収益が得られることになる。投資家の期待収益率として、分配予定利回り※で3%以上を目安に商品を組成する方針である。
※ 賃料収入から実際に発生する経費(管理費等)を控除した年間収入÷投資額
同事業についても青山財産ネットワークス<8929>やFPG<7148>など競合する事業者が多いが、同社は不動産業者としてこれまで構築してきたネットワークやノウハウを生かすことで、新築・中古物件、住宅用から商業用まで多様な商品を開発できることが強みとなっている。2024年5月期には複数の物件を組み合わせた商品「アセットシェアリング+(プラス)」の販売も開始した。販売チャネルについてはセミナーの開催や自社Webサイトだけでなく、税理士をはじめとした士業ルートや金融機関など様々なチャネルがある。
迅速な仕入れ体制と独自開発したリノベーションに関する施工ノウハウが強み
2. 同社の強み
リノベーション事業分野における同社の強みとして、第1に採算が見込める優良物件を迅速に仕入れる体制を構築していることが挙げられる。不動産仲介会社から寄せられる売却物件情報(月2,500~3,000件程度)に関して、同社は1~2日で担当者が現場の状況を確認し、最終的な仕入れの判断を行っている。大手不動産会社であれば、仕入れ判断に通常1週間程度の時間がかかるため、同じタイミングで売却物件情報を入手した場合には、同業他社よりも先に優良物件の仕入れが可能となる。ただ、首都圏ではここ数年で大手デベロッパーも含めて中古マンション市場に参入する企業が増え、従来のように優良物件を適正価格で仕入れることが難しくなってきたことから、直接売主から仕入れる体制も強化し始めている。
第2の強みとして、マンションの戸別リノベーションにおいて独自開発した施工ノウハウを確立していることが挙げられる。マンションの戸別リノベーションでは、戸建住宅と比較して近隣住戸への配慮が必要となるため、短期間での施工や騒音・振動対策が求められる。同社はこうした課題を解決する方法として、これまで手掛けてきた数多くのリノベーション施工の経験をもとに、マンションに特化したリノベーション工法を確立している。具体的には、躯体への穴あけやビス打ちを最小限にとどめる静音施工に加えて、給水・給湯を1ヶ所に集めたヘッダー配管を採用するなどインフラ設備や下地をシステム化することによる施工品質の均質化、並びにその後のメンテナンス作業も含めた効率化を実現している。さらに、マンションの場合は電気配線や水道、ガス管など生活インフラ部分を共有しているため、工事の際にはその取り扱いにも十分注意する必要がある。同社は施工マニュアルを作成し、施工を行う協力会社のサービス品質の維持向上に努めている。また、こうした施工技術を強みに大手不動産会社からもリノベーション施工を数多く請負っているため、中古マンションの市況動向をいち早くキャッチし、自社の営業活動に生かせる点も強みの1つと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
この銘柄の最新ニュース
センチュ21のニュース一覧- SoftBank ウインターカップ 2025 協賛のお知らせ 2025/12/09
- 第43期中間株主レター -2025年4月~2025年9月- 2025/11/28
- センチュリー21・ジャパン:「CENTURY 21」の国内フランチャイザー、加盟店拡大と支援強化により持続的成長へ 2025/11/11
- 明海大学での特別講義 開催のご報告 2025/11/06
- 決算プラス・インパクト銘柄 【東証スタンダード・グロース】 … 日本アビオ、メディアL、KIMOTO (10月24日~30日発表分) 2025/11/01
マーケットニュース
- 9日の米株式市場の概況、NYダウ179ドル安 ナスダックは小反発 (12/10)
- シカゴ日経平均先物 大取終値比変わらず (12月9日) (12/10)
- 9日の米国市場ダイジェスト:NYダウは179ドル安 FOMCの結果待ち (12/10)
- 東証グロース市場250指数先物見通し:底堅い展開か (12/10)
おすすめ条件でスクリーニングされた銘柄を見る
センチュリー21・ジャパンの取引履歴を振り返りませんか?
センチュリー21・ジャパンの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは
※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。