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東邦ガス Research Memo(2):都市ガス、LPG、電気、周辺事業を展開する総合エネルギープロバイダー

配信元:フィスコ
投稿:2025/12/09 12:32
*12:32JST 東邦ガス Research Memo(2):都市ガス、LPG、電気、周辺事業を展開する総合エネルギープロバイダー ■会社概要

1. 会社概要
東邦ガス<9533>は、愛知県、岐阜県、三重県を地盤に、都市ガスからLPG、電気、周辺事業を展開する総合エネルギープロバイダーである。基本理念は「東邦ガスは、グループ各社とともに、人々との信頼のきずなを大切にし、うるおいと感動のあるくらしの創造と魅力にあふれ、いきいきとした社会の実現に寄与します。」であり、地域社会への貢献を実践している。2022年に100周年を迎えた歴史ある企業であり、時代とともにエネルギーの原料転換(石炭→石油→天然ガス)を経験し、脱皮を繰り返してきた。グループビジョンや現在進行中の中期経営計画では、電気事業や海外事業、さらにはエネルギー事業の枠を超えた分野の成長も計画している。都市ガス事業においては、東京ガス、大阪ガスとともに業界トップ3社の1社であり、ものづくり産業が盛んな東海3県において、業務用の販売量が多いのが同社の特徴である。子会社32社及び関連会社40社、従業員数6,074名を擁し(2025年3月期末時点)、都市ガス、LPG、電気のトータルで地域の顧客約310万件(2025年9月末)にエネルギーを提供している。

2. 沿革
同社の創業は、100年以上前の1922年であり、初代社長の岡本桜氏が都市ガス事業を開始した。当時の原料は石炭であった。会社の新設や合併により営業地域を増やし東海3県及び岡山県で基盤を固め、1949年には東京・名古屋及び大阪の証券取引所に上場した。1959年にはLPG事業を開始し、営業エリアの拡大を開始した。1960年以降、ガスの原料を次第に石炭から石油へ転換し、さらに1993年には天然ガスへの転換を完了した。2012年には豪州イクシスLNGプロジェクトに参画し、海外展開を開始した。現在では、豪州とシンガポールに拠点を持ち、アジア及び北米を中心にプロジェクトを推進する。2016年には、電力の小売り自由化とともに電気事業に参入し、現在では次代を担う柱に成長した。2022年の東京証券取引所及び名古屋証券取引所の市場区分の見直しでは、東京証券取引所プライム市場及び名古屋証券取引所プレミア市場にそれぞれ移行した。

3. 事業内容
同社の事業セグメントは、ガス事業、LPG・その他エネルギー事業、電気事業、その他事業に分かれる。ガス事業では、主に愛知県、岐阜県、三重県、岡山県において、都市ガスの製造・販売、ガス器具の販売、ガスの託送供給、ガス供給のための配管工事など一連の業務を行っている。全社売上高の構成比で62.6%(2026年3月期中間期、以下同)、セグメント利益で84.0%を占め、全社の業績を支える存在である。LPG・その他エネルギー事業は、LPG販売、LPG機器販売などのほかに、LNG販売、熱供給事業を行っている。全社売上高の構成比で13.4%、セグメント利益で-2.0%である。電気事業は、電気の販売を行っており、全社売上高の構成比で15.6%、セグメント利益で5.4%と足元の収益は小さいが成長性が高い。その他事業は、不動産の管理・賃貸、プラント・設備の設計施工、CN×P事業(CN化支援事業)、情報処理サービスの提供、車両・設備機器等のリース、海外における天然ガス等に関する開発・投資等、多様な事業を行っている。全社売上高の構成比で8.4%、セグメント利益で12.6%と収益貢献度が高い。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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配信元: フィスコ

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