今夜の米8月PCEデフレーター結果が相場動意となりそう
【注目ポイント】「150.000円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超え示現なら、「152.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レート超え未達なら、「146.000円」付近までの下落も視野に
【1~2カ月程度の“主戦場”(コアレンジ)】「146.000~152.000円」
【注目材料】米8月PCEデフレーター(個人消費支出)
ここもとの米長期金利の上昇もあり、米ドル高主体で米ドル/円が強含みの動きに。直近では、もう一段の上値追いとなり得る心理的な“分水嶺(ぶんすいれい)”に迫る勢いになっています。
上図(週足チャート)をそれぞれ見ていくと、1) 26週MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)の上辺である先行2スパン付近で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりになっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・週足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・赤色雲の上辺である先行2スパンをメドとし、同時に上述の通り心理的な“分水嶺”でもある「150.000円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「150.000円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「上値抵抗帯突破」→「もう一段の上値トライ」へのトリガーとなりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「遅行スパンの“好転”」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、今年2月に付けた高値水準である「152.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。特に、「遅行スパンの“好転”」が示現した場合は、上昇モメンタムが加速する起点となり得るため、要注目でしょう。
[シナリオ②]
一方で、「150.000円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサイン継続」や「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MAをメドとする「146.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円はもう一段の上値追いを模索する相場付きとなる中、当面※は「146.000~152.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2カ月程度のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後9時30分に発表される米8月PCEデフレーター(個人消費支出)の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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