ドル買いがやや優勢 ただ、ドル円は156円台でのレンジ取引=NY為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2026/01/08 06:45
ドル買いがやや優勢 ただ、ドル円は156円台でのレンジ取引=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル買いがやや優勢となり、ドル円も上昇。一時156.80円近辺まで上昇する場面が見られたものの、156円台でのレンジ取引に変化はなく膠着した展開は続いている。

 この日は複数の米経済指標が公表されていたが、まちまちな内容だった。FRBの金融政策への見方に変化はなく、今月のFOMCは据え置き、次回の利下げは4月か6月、9月までにもう1回、そして、年内計2回か3回の利下げの織り込みで変わらず。

 ドル円については、円安期待は根強くあるものの、いまのところ上値追いの気配はない。今年はドル安期待も根強くあるようだ。

 そのような中、市場は金曜日に注目している。米雇用統計の発表もさることながら、最高裁が金曜日にトランプ関税の合法性に反対する判断を下す可能性が出ている。その場合、ドルは下落するリスクがあるとの指摘も出ているようだ。トランプ大統領はこの場合に代替計画を恐らく持っているが、それは全てを網羅するものではない可能性が高く、従って関税収入の見通しが下方修正され、短期と長期の米国債利回りの差が拡大し、ドルが弱含む可能性があるという。

 ユーロドルは緩やかな戻り売りが続き、1.16ドル台に下落。100日線が1.1665ドル付近に来ているが、その水準をうかがう展開が見られた。一方、ユーロ円は一時182円台に下落する場面が見られたものの、NY時間に入って183円台に下げ渋る展開。こちらは21日線付近での推移となっている。

 ECBの利上げについて、2027年3月に実施される可能性が示唆されており、昨年末時点の見通しからは後退した。7日発表のドイツ小売売上高が予想外に落ち込んだことが要因。

 ECBの金融政策を巡って短期金融市場では、年内は、据え置きが有力視されており、僅かに利下げの可能性を織り込んでいる。その一方、こちらも僅かではあるが、27年1-3月期(第1四半期)に利上げを予想している状況となっている。

 ポンドドルも緩やかな売りに押され、1.3460ドル付近に下落。一方、ポンド円も一時210円台に下落するなど軟調な展開。上値は重くなってきているものの、21日線の上での値動きは維持しており、上昇トレンドは堅持している。

 市場では今後、英国とEUの関係がより緊密化する可能性が意識され始めており、これはポンド高要因になり得るとの見方が出ている。スターマー英首相は年初、EU単一市場との整合性を高める方針を示し、最大の貿易相手であるEUへのアクセス拡大を目指す一方、単一市場や関税同盟への正式復帰までは踏み込まない姿勢を示した。関税同盟への復帰は米国やインドとの通商協定を見直す必要があるためだ。

 背景には政権の先行き不透明感があり、賭け市場では年内の首相交代確率が五分五分以上とされ、5月の地方選挙で労働党が不振なら退陣の可能性も指摘されている。ただし、政権の交代・継続のいずれでも親EU路線は維持される可能性が高いと見られている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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