【来週の注目材料】米消費者物価指数は前回並みの伸びを見込む
【来週の注目材料】米消費者物価指数は前回並みの伸びを見込む
13日に12月の米消費者物価指数(CPI)が発表されます。今後の米金融政策を見極めるにあたって、米連邦準備制度理事会(FRB)の二大命題(雇用の最大化・物価の安定)の一角を担う物価動向に注目が集まります。
米連邦政府機関閉鎖(10月1日から11月12日)の影響で、10月分のCPIが未発表となり、12月18日に発表された前回11月については前月比の公表がありませんでした。前年比は+2.7%となり、9月の+3.0%から大きく鈍化。市場予想は+3.1%への伸び加速となっていました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+2.6%、9月は+3.0%で市場予想は+3.0%での横ばいとなっていました。
2024年の7月から12月にかけてガソリン価格をはじめとするエネルギー価格の低下が目立っていました(ガソリンはEIA/米エネルギー庁エネルギー情報局調査ベースで、1ガロン当たり3.600ドルから3.139ドルへ12.8%の低下)。9月から11月だけでみても、ガソリンは4.9%の低下となっていたため、ベース効果で2025年9月から11月にかけては前年比プラスが見込まれ、全体を押し上げると期待されていました。実際ガソリンは+0.9%、家庭用燃料が大きく上昇していたこともあり、エネルギー価格全体では+4.2%と9月の伸びを上回っていました。一方、食品価格は前年比+2.6%と9月の+3.1%から伸びが鈍化しました。鳥インフルなどの影響で2025年3月には前年比60%を超える上昇となっていた卵が、-13.2%と低下しており、全体を押し下げています。
コア項目では、財部門が衣料品や医薬品の上昇もあって、前年比+1.4%と9月の+1.5%から小幅な鈍化にとどまりました。一方、サービス価格が前年比+3.0%と9月の+3.5%から一気に鈍化しました。CPI全体を100としたとき、その36%と3分の1以上を占める最大の項目、住居費が9月の+3.6%から+3.0%に一気に鈍化。2021年8月以来の低い伸びとなって、全体を押し下げています。
ただ、連邦政府機関閉鎖の影響で11月半ばからしかデータがとれておらず、ゆがみが出ている可能性があります。また、連邦政府機関閉鎖の影響で空の便が乱れ、国立公園の一部閉鎖などが起きたことで、旅行需要が低下。航空運賃が-5.4%と9月の+3.2%から一気に下がり、ホテル宿泊費は-0.8%から-5.7%へ一気に下落幅拡大となるなど、厳しい数字が見られましたが、これらも閉鎖が解除された後、徐々に戻っていると見込まれます。
こうした中、今回の予想は前年比+2.7%と前回から横ばいとなっています。コア前年比も+2.7%の予想で、こちらは前回から小幅に伸びが強まる見込みです。2025年の11月から12月にかけてガソリン価格が低下し、12月は全米全種平均で1ガロンあたり3.024ドルと2021年4月以来の低水準となっており、全体を押し下げると期待されます。また、農務省が1月2日に出したEggMarketOverviewによると、卵価格の下落が12月も続いており、食品価格低下傾向も期待されます。ただ、前回下げた航空運賃やホテル宿泊費などの回復が期待されるだけに、全体にならすと前回並みにとどまると見込まれます。今回から再開の前月比は総合、コアともに+0.3%が見込まれています。
なお、14日に10月と11月の生産者物価指数(PPI)、11月の小売売上高が発表されます。PPIは12月のCPIが出た後ということもあり、よほど大きな予想からの乖離がない限り、反応は限定的とみられます(12月のPPIは1月30日発表予定です)。小売売上高は10月が前月比横ばいとなり、市場予想の+0.1%を下回りました。ただ、これは電気自動車(EV)に対する連邦税制優遇措置が9月末で失効したことを受けた自動車及び同部品部門の売り上げ低下(前月比-1.6%)が響いており、自動車を除くと+0.4%となっています。
11月は総合、コアともに+0.4%が見込まれています。全米小売業協会(NRF)が発表した年末商戦開始5日間(感謝祭から翌週月曜日まで)の買い物客数が2億290万人(実店舗・オンライン合計)と、過去最多を記録。NRFは年末商戦期間の売上高が史上初めて1兆ドルを超えるとの見通しを示すなど、米国の家計の消費意欲は堅調となっており、11月の小売売上高も堅調さを維持するとみられます。ただ、米調査会社の消費者調査では、物価高の影響が実際の購買に影響を与えたことが示されており、思ったほど強い数字にならなかった場合には注意したいところです。
MINKABUPRESS 山岡
13日に12月の米消費者物価指数(CPI)が発表されます。今後の米金融政策を見極めるにあたって、米連邦準備制度理事会(FRB)の二大命題(雇用の最大化・物価の安定)の一角を担う物価動向に注目が集まります。
米連邦政府機関閉鎖(10月1日から11月12日)の影響で、10月分のCPIが未発表となり、12月18日に発表された前回11月については前月比の公表がありませんでした。前年比は+2.7%となり、9月の+3.0%から大きく鈍化。市場予想は+3.1%への伸び加速となっていました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+2.6%、9月は+3.0%で市場予想は+3.0%での横ばいとなっていました。
2024年の7月から12月にかけてガソリン価格をはじめとするエネルギー価格の低下が目立っていました(ガソリンはEIA/米エネルギー庁エネルギー情報局調査ベースで、1ガロン当たり3.600ドルから3.139ドルへ12.8%の低下)。9月から11月だけでみても、ガソリンは4.9%の低下となっていたため、ベース効果で2025年9月から11月にかけては前年比プラスが見込まれ、全体を押し上げると期待されていました。実際ガソリンは+0.9%、家庭用燃料が大きく上昇していたこともあり、エネルギー価格全体では+4.2%と9月の伸びを上回っていました。一方、食品価格は前年比+2.6%と9月の+3.1%から伸びが鈍化しました。鳥インフルなどの影響で2025年3月には前年比60%を超える上昇となっていた卵が、-13.2%と低下しており、全体を押し下げています。
コア項目では、財部門が衣料品や医薬品の上昇もあって、前年比+1.4%と9月の+1.5%から小幅な鈍化にとどまりました。一方、サービス価格が前年比+3.0%と9月の+3.5%から一気に鈍化しました。CPI全体を100としたとき、その36%と3分の1以上を占める最大の項目、住居費が9月の+3.6%から+3.0%に一気に鈍化。2021年8月以来の低い伸びとなって、全体を押し下げています。
ただ、連邦政府機関閉鎖の影響で11月半ばからしかデータがとれておらず、ゆがみが出ている可能性があります。また、連邦政府機関閉鎖の影響で空の便が乱れ、国立公園の一部閉鎖などが起きたことで、旅行需要が低下。航空運賃が-5.4%と9月の+3.2%から一気に下がり、ホテル宿泊費は-0.8%から-5.7%へ一気に下落幅拡大となるなど、厳しい数字が見られましたが、これらも閉鎖が解除された後、徐々に戻っていると見込まれます。
こうした中、今回の予想は前年比+2.7%と前回から横ばいとなっています。コア前年比も+2.7%の予想で、こちらは前回から小幅に伸びが強まる見込みです。2025年の11月から12月にかけてガソリン価格が低下し、12月は全米全種平均で1ガロンあたり3.024ドルと2021年4月以来の低水準となっており、全体を押し下げると期待されます。また、農務省が1月2日に出したEggMarketOverviewによると、卵価格の下落が12月も続いており、食品価格低下傾向も期待されます。ただ、前回下げた航空運賃やホテル宿泊費などの回復が期待されるだけに、全体にならすと前回並みにとどまると見込まれます。今回から再開の前月比は総合、コアともに+0.3%が見込まれています。
なお、14日に10月と11月の生産者物価指数(PPI)、11月の小売売上高が発表されます。PPIは12月のCPIが出た後ということもあり、よほど大きな予想からの乖離がない限り、反応は限定的とみられます(12月のPPIは1月30日発表予定です)。小売売上高は10月が前月比横ばいとなり、市場予想の+0.1%を下回りました。ただ、これは電気自動車(EV)に対する連邦税制優遇措置が9月末で失効したことを受けた自動車及び同部品部門の売り上げ低下(前月比-1.6%)が響いており、自動車を除くと+0.4%となっています。
11月は総合、コアともに+0.4%が見込まれています。全米小売業協会(NRF)が発表した年末商戦開始5日間(感謝祭から翌週月曜日まで)の買い物客数が2億290万人(実店舗・オンライン合計)と、過去最多を記録。NRFは年末商戦期間の売上高が史上初めて1兆ドルを超えるとの見通しを示すなど、米国の家計の消費意欲は堅調となっており、11月の小売売上高も堅調さを維持するとみられます。ただ、米調査会社の消費者調査では、物価高の影響が実際の購買に影響を与えたことが示されており、思ったほど強い数字にならなかった場合には注意したいところです。
MINKABUPRESS 山岡
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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