明日の株式相場に向けて=無双の勝ちっぷりで高市トレード百花繚乱
週明け9日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比2110円高の5万6363円と大幅続伸。前週末は5万4000円台前半に位置していたが、きょうは5万5000円、5万6000円、そして5万7000円と大台を3つも替える爆発的な上昇パフォーマンスを演じた。後半はさすがに息切れしたものの、それでも2000円を超える上昇をキープし5万6000円台で売り物をこなし切った。驚くべきは売買代金で10兆円を優に上回り過去最高を記録。長期金利の上昇と外国為替市場での円高方向への揺り戻しで、利益確定売りを誘発したが、その受け皿となる買い注文も最後まで途切れることはなかった。自民党の大勝は事前にマーケットに織り込み済みという市場関係者は多かったが、その大勝の度合いが想定を外れていた。自民党は戦後最大となる316議席を確保し全体議席数の3分の2以上を占めたことで、法律案について参院の議決を上書きして再可決できるほか、憲法改正案を発議することも可能となる。高市早苗首相が打って出た今回の衆院解散・総選挙は大儀なき解散などと揶揄されたが、ここまで圧倒的な勝ち方を見せつけられると、これは動かしがたい民意であったというほかはない。
今回の選挙では比例代表で候補者不足から14議席を他党に譲る形となっている。仮に自民党が候補者を名簿に載せていれば獲得議席数は330前後まで伸びた可能性もあるわけで、相場格言ではないが「頭と尻尾はくれてやれ」状態だったわけである。期待先行で高市政権にはまだ実績がないとはいっても、それはネガティブキャンペーンを仕掛けた側の遠吠えであり、高市自民党がここまで国民の期待を担ったのは何故かを考える必要がある。自民党だけでなく野党を含めたこれまでの日本の政治に失望させられてきた反動にほかならならず、百歩譲って今回の選挙結果が期待オンリーだったとしても、それは有権者の危機意識から来るもの。さまざまな意味で最後の砦を失ってはいけないという日本の本能が働いたとしか思えない。
自民党が勝ち過ぎたことに対する警戒感は確かにあるようだ。2028年の参院選まで選挙は行われない可能性が高いため、安心感が緩みにつながるという見方。しかし、それも杞憂ではないか。高市ファミリーといえる議員も軒並み当選し脇を固める格好となった。公明党が袂を分かつ唯一最大の理由に挙げていた政治とカネの問題は、国民サイドは禊(みそぎ)が済んだと判断している有権者が多いということを物語っており、それよりは日本の国益につながる改革や戦略をスピーディに進めることを要求している。
「国論を二分するような大胆な政策、改革にも果敢に挑戦していくために政策実現に向けたギアをもう一段上げていきたい」という高市首相の言葉に偽りはないと思われる。食料品の2年間消費税ゼロに関しては「検討を加速」するが、実現に漕ぎつけるにはまだ相応の時間がかかると思われる。しかし、成長戦略に向けた財政拡張を伴う国策支援などは矢継ぎ早に打ち出していく公算が大きい。クローズアップされている17の戦略分野への重点投資は、株式市場でもテーマ買いの対象として再び熱を帯びそうだ。主にAI・半導体、防衛、重要鉱物、造船、バイオ、量子コンピューター、航空宇宙、国土強靱化、核融合、港湾ロジスティクスといったところにスポットが当たっている。
また、5500億ドル(約86兆円)規模の対米投融資では、データセンター向けガス発電、人工ダイヤモンド、港湾が第1号案件として挙がっているが、これが足もとのマーケットでもインパクトのある物色テーマとして機能している。ガス発電関連ではベタな銘柄ではあるが東京ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>が上値追い鮮烈であり、穴株では明星工業<1976.T>などに目を向けておきたい。また、人工ダイヤ関連ではイーディーピー<7794.T>が仕手化モード全開となっているが、テクニスコ<2962.T>もこれを追ってストップ高に買われるなど急速人気化している。和井田製作所<6158.T>も追随する動きで要マークとなる。港湾では若築建設<1888.T>、五洋建設<1893.T>のほか、高松コンストラクショングループ<1762.T>が思惑含みの値動きだ。このほか、建設では麻生グループ傘下で防衛関連の切り口もある大豊建設<1822.T>に着目してみたい。
あすのスケジュールでは、1月のマネーストックが朝方取引開始前に日銀から開示され、前場取引時間中に10年物物価連動国債の入札が行われる。また、午後3時以降に1月の工作機械受注額(速報値)が発表される。主要企業の決算発表ではJX金属<5016.T>、三井E&S<7003.T>、IHI<7013.T>の25年4~12月期決算のほか、SUMCO<3436.T>、資生堂<4911.T>の25年12月期通期決算などにマーケットの関心が高い。海外では12月の米小売売上高、10~12月期の米雇用コスト指数、1月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観度指数、12月の米輸出入物価指数、11月の米企業在庫のほか、米3年債の入札など。個別にコカ・コーラ<KO>の決算発表も注目される。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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