*16:54JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東情勢、原油価格動向、米CPI
■株式相場見通し
予想レンジ:上限56300円-下限53500円
今週末の米国株式市場は下落。ダウ平均は前日比453.19ドル安の47501.55ドル、ナスダックは同361.31ポイント安の22387.68で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比1710円安の54020円。雇用者数の予想外の減少や失業率上昇など、雇用統計の弱い結果を受けて景気減速懸念が強まった。また、中東紛争激化を背景に原油価格が急騰、23年来の高値を更新したことも売りに拍車をかけた。
今週のNYダウは週間で3.0%安だった一方、週末のナイト・セッションでの日経平均先物54020円は先週末比で7.9%下落した水準にあり、相対的に足下での日経平均の下落率は大きくなっている状況。ボラティリティーの上昇に軟弱な面が残っていることもあるが、原油の輸入依存が高い日本にとって、原油の供給不安は深刻な影響を及ぼしかねない。今後も日本株は原油価格の動向に神経質な展開を余儀なくされよう。ただ、「安定した政権基盤」が他国と比べて強みとなっており、グローバル資金の流入余地は大きい。イラン情勢への過度な警戒感が後退してくれば、その分、リバウンドも大きくなろう。
今週の大幅下落によって、日経平均は25日移動平均線を明確に下回ったが、昨年11月、12月に同線を割り込んだ際は早期に株価が回復している。今回も13週移動平均線は下値支持線として機能しており、トレンドが転換したと言える状況ではないだろう。来週はあらためて、同線での下げ止まりの有無が焦点となる。原油価格の動向を横目で睨みながらとなるが、同線での支持が確認できれば、その後は、19日の日米首脳会談を控え、期待感が高まりやすくなる状況にはあると言える。
イラン有事の長期化による最大のリスクは原油価格の動向となるが、それは、ホルムズ海峡の事実上の封鎖状態がどれだけ続くかにもかかっていよう。ただ、ホルムズ海峡封鎖に関しては、イランと友好関係にある中国が不満を抱いているとされており、この部分との兼ね合いが図られる可能性があるのか注視したい。ほか、米国の半導体輸出規制案も当面のリスク要因として浮上してきている。提案されている規制では、エヌビディアやAMDなどが製造するAIアクセラレーターのほぼすべての輸出について、米国の許可取得を企業に義務付ける内容となる見通しのようだ。仮に実施された場合、米半導体株への悪影響、他国からの対抗的な規制措置などが想定されることになる。
来週は11日の米消費者物価指数(CPI)などが、追加利下げのタイミングを計る上で注目される。ただ、インフレにつながる原油価格の動向が読み切れないため、影響の度合いは限定的となろう。ほか、10日には米オラクルが決算発表を予定しており、ハイパースケーラーやデータセンター関連株などの注目材料となろう。波乱がなければ安心感につながる余地もあろう。国内では週末にメジャーSQを控え、今週の国内株式市場の波乱がどのような影響を与えるか、株式市場の先高期待が短期的に再燃しない限り、徐々に様子見姿勢が強まる可能性もある。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は上昇一服となる可能性がある。米国・イスラエルによるイラン攻撃とイラン側の報復で、中東情勢は混迷を深め、ドル選好地合いは継続する見通し。原油高に伴うインフレ圧力の高まりを意識したドル買いも想定される。米2月雇用統計は市場予想を下回ったが、原油高によるインフレ持続を受け、米政策金利の据え置きを織り込んだドル買いも想定される。
ただ、円安進行を受けて日米協調介入への警戒感が高まれば、米ドル買い・円売りの勢いは弱まりそうだ。米通貨当局による「レートチェック」が行われたとされる1ドル=159円台に再上昇する局面では、日米通貨当局による円安けん制が強まり、為替介入が実施される可能性もあることから、リスク選好的なドル買い・円売りは159円近辺で一服するケースも想定される。
■来週の注目スケジュール
3月9日(月):毎月勤労統計-現金給与総額(1月)、実質賃金総額(1月)、貸出動向 銀行計(2月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(2月)、国際収支(経常収支)(1月)、景気一致指数(1月)、景気先行CI指数(1月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(季調済)(2月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(季調済)(2月)、米・ニューヨーク連銀インフレ期待調査(2月)、中・消費者物価指数(2月)、中・生産者物価指数(2月)、中・資金調達総額(2月、14日までに)、中・マネーサプライ(2月、14日までに)、中・元建て新規貸出残高(2月、14日までに)、独・鉱工業生産指数(1月)など
3月10日(火):家計支出(1月)、GDP改定値(10-12月)、GDPデフレーター(10-12月)、GDP民間消費支出(10-12月)、GDP民間企業設備(10-12月)、工作機械受注(2月)、米・中古住宅販売件数(2月)、中・貿易収支(2月)、中・輸出(2月)、中・輸入(2月)、南ア・GDP(10-12月)、韓・GDP(10-12月)など
3月11日(水):国内企業物価指数(2月)、米・消費者物価コア指数(2月)、米・財政収支(2月)、独・CPI(2月)など
3月12日(木):景況判断BSI大企業製造業(1-3月)、景況判断BSI大企業全産業(1-3月)、対外・対内証券投資(先週)、東京オフィス空室率(2月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・貿易収支(1月)、米・住宅着工件数(1月)、米・住宅建設許可件数(1月)、加・貿易収支(1月)、トルコ・中央銀行が政策金利発表など
3月13日(金):米・GDP改定値(10-12月)、米・耐久財受注(1月)、米・個人所得(1月)、米・個人消費支出(1月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(1月)、米・JOLT求人件数(1月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(3月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(1月)、英・鉱工業生産指数(1月)、英・商品貿易収支(1月)、加・失業率(2月)など
<YU>
予想レンジ:上限56300円-下限53500円
今週末の米国株式市場は下落。ダウ平均は前日比453.19ドル安の47501.55ドル、ナスダックは同361.31ポイント安の22387.68で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比1710円安の54020円。雇用者数の予想外の減少や失業率上昇など、雇用統計の弱い結果を受けて景気減速懸念が強まった。また、中東紛争激化を背景に原油価格が急騰、23年来の高値を更新したことも売りに拍車をかけた。
今週のNYダウは週間で3.0%安だった一方、週末のナイト・セッションでの日経平均先物54020円は先週末比で7.9%下落した水準にあり、相対的に足下での日経平均の下落率は大きくなっている状況。ボラティリティーの上昇に軟弱な面が残っていることもあるが、原油の輸入依存が高い日本にとって、原油の供給不安は深刻な影響を及ぼしかねない。今後も日本株は原油価格の動向に神経質な展開を余儀なくされよう。ただ、「安定した政権基盤」が他国と比べて強みとなっており、グローバル資金の流入余地は大きい。イラン情勢への過度な警戒感が後退してくれば、その分、リバウンドも大きくなろう。
今週の大幅下落によって、日経平均は25日移動平均線を明確に下回ったが、昨年11月、12月に同線を割り込んだ際は早期に株価が回復している。今回も13週移動平均線は下値支持線として機能しており、トレンドが転換したと言える状況ではないだろう。来週はあらためて、同線での下げ止まりの有無が焦点となる。原油価格の動向を横目で睨みながらとなるが、同線での支持が確認できれば、その後は、19日の日米首脳会談を控え、期待感が高まりやすくなる状況にはあると言える。
イラン有事の長期化による最大のリスクは原油価格の動向となるが、それは、ホルムズ海峡の事実上の封鎖状態がどれだけ続くかにもかかっていよう。ただ、ホルムズ海峡封鎖に関しては、イランと友好関係にある中国が不満を抱いているとされており、この部分との兼ね合いが図られる可能性があるのか注視したい。ほか、米国の半導体輸出規制案も当面のリスク要因として浮上してきている。提案されている規制では、エヌビディアやAMDなどが製造するAIアクセラレーターのほぼすべての輸出について、米国の許可取得を企業に義務付ける内容となる見通しのようだ。仮に実施された場合、米半導体株への悪影響、他国からの対抗的な規制措置などが想定されることになる。
来週は11日の米消費者物価指数(CPI)などが、追加利下げのタイミングを計る上で注目される。ただ、インフレにつながる原油価格の動向が読み切れないため、影響の度合いは限定的となろう。ほか、10日には米オラクルが決算発表を予定しており、ハイパースケーラーやデータセンター関連株などの注目材料となろう。波乱がなければ安心感につながる余地もあろう。国内では週末にメジャーSQを控え、今週の国内株式市場の波乱がどのような影響を与えるか、株式市場の先高期待が短期的に再燃しない限り、徐々に様子見姿勢が強まる可能性もある。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は上昇一服となる可能性がある。米国・イスラエルによるイラン攻撃とイラン側の報復で、中東情勢は混迷を深め、ドル選好地合いは継続する見通し。原油高に伴うインフレ圧力の高まりを意識したドル買いも想定される。米2月雇用統計は市場予想を下回ったが、原油高によるインフレ持続を受け、米政策金利の据え置きを織り込んだドル買いも想定される。
ただ、円安進行を受けて日米協調介入への警戒感が高まれば、米ドル買い・円売りの勢いは弱まりそうだ。米通貨当局による「レートチェック」が行われたとされる1ドル=159円台に再上昇する局面では、日米通貨当局による円安けん制が強まり、為替介入が実施される可能性もあることから、リスク選好的なドル買い・円売りは159円近辺で一服するケースも想定される。
■来週の注目スケジュール
3月9日(月):毎月勤労統計-現金給与総額(1月)、実質賃金総額(1月)、貸出動向 銀行計(2月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(2月)、国際収支(経常収支)(1月)、景気一致指数(1月)、景気先行CI指数(1月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(季調済)(2月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(季調済)(2月)、米・ニューヨーク連銀インフレ期待調査(2月)、中・消費者物価指数(2月)、中・生産者物価指数(2月)、中・資金調達総額(2月、14日までに)、中・マネーサプライ(2月、14日までに)、中・元建て新規貸出残高(2月、14日までに)、独・鉱工業生産指数(1月)など
3月10日(火):家計支出(1月)、GDP改定値(10-12月)、GDPデフレーター(10-12月)、GDP民間消費支出(10-12月)、GDP民間企業設備(10-12月)、工作機械受注(2月)、米・中古住宅販売件数(2月)、中・貿易収支(2月)、中・輸出(2月)、中・輸入(2月)、南ア・GDP(10-12月)、韓・GDP(10-12月)など
3月11日(水):国内企業物価指数(2月)、米・消費者物価コア指数(2月)、米・財政収支(2月)、独・CPI(2月)など
3月12日(木):景況判断BSI大企業製造業(1-3月)、景況判断BSI大企業全産業(1-3月)、対外・対内証券投資(先週)、東京オフィス空室率(2月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・貿易収支(1月)、米・住宅着工件数(1月)、米・住宅建設許可件数(1月)、加・貿易収支(1月)、トルコ・中央銀行が政策金利発表など
3月13日(金):米・GDP改定値(10-12月)、米・耐久財受注(1月)、米・個人所得(1月)、米・個人消費支出(1月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(1月)、米・JOLT求人件数(1月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(3月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(1月)、英・鉱工業生産指数(1月)、英・商品貿易収支(1月)、加・失業率(2月)など
<YU>
最新人気記事
-
ヤスハラケミ(4957) 当社株式の上場廃止のお知らせ 03/05 16:00
-
来週の株式相場に向けて=中東緊迫で環境激変、大幅下落のなか中小型株... 03/06 17:40
-
水戸(8622) 株主優待制度の導入に関するお知らせ 03/06 11:30
-
米兵器の在庫が急速に枯渇、中国のような強力な国に対応できなくなる恐れ 03/05 08:00
-
キオクシアは下落しパンパシHDは上昇、日経平均株価に新規採用も高安... 03/06 09:45
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 19:30
-
-
今日 17:00
-
今日 16:54
